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個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「ウィッチ」 2015

ウィッチ(字幕版)

★★☆☆☆

 

あらすじ

 アメリカに入植したプロテスタントの一家は、宗教的な対立から村を出て、森の近くの荒れ地で暮らし始める。

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 アニャ・テイラー=ジョイ主演。「The Witch / The VVitch: A New-England Folktale」。93分。

 

感想

 宗教的な考えの違いから村を出て、森の近くで暮らし始めた一家の長女が主人公だ。家族に次々と不幸が襲い、森にいるという魔女を恐れるようになる。

 

 モノクロのような色味を抑えた陰鬱な映像の中で、赤ん坊が連れ去られ、長男が行方不明と、不可思議な現象が起きていく。母親は心を乱し、父親は困惑し、双子の幼い兄妹は場違いな無邪気さではしゃぐ。物語に不穏な気配が満ちている。しかし、不気味な出来事の連続に恐怖が募るというよりも、脈絡が無さすぎて意味がよく分からず、ポカンとしてしまう。

 

 

 ただ、これは自分がこの物語の背景にあるキリスト教的、ピューリタン的世界観を直感的に理解できないからなのだろう。リンゴや黒ヤギがその世界観ではどういう意味を持つのか、一旦頭の中で考える必要があり、誘惑の象徴であるアダムのリンゴや、悪魔の化身である黒ヤギを即座にイメージできない。

 

 日本人が仏教や神道的世界観を言葉で説明できなくても肌で感じられるように、彼らもこれらを見てビンビンと不吉を感じ取り、ホラー的気分を高められるのだろう。日本人にとってのなんか怖いJホラーみたいなものなのかもしれない。

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 不幸の連続により、主人公ら子供たちは両親から魔女だと疑われ、家族は崩壊していく。魔女はもっとメルヘンな感じのものかと思っていたが、欧米の映画を見ていると大抵胸糞が悪くなる展開となるので、イメージのギャップがすごい。だが、かつて魔女裁判をして現実に殺しまくっていた歴史があるくらいだから、当然と言えば当然かもしれない。

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 主人公ら一家は、キリスト教を信じすぎていて、信仰さえあれば大丈夫だと思い込んでいた。しかし、全然大丈夫ではなかったので、災厄をすべて悪魔のせいにして押し付けた。宗教で万事解決、という思考停止が招いた結果だ。宗教にもメリットがあり、それらをうまく活用すれば有効だが、振り回されてしまっては有害となる。宗教的結束によって助け合って暮らしていたのに、宗教が原因でそこから出ていってしまったこと自体が、そもそも間違いだった。

 

 キリスト教的思考のせいで家族が崩壊したのだから、悪魔の側に行っても大差ないだろうと考える主人公のラストの行動は、すんなりと受け入れられるものだった。対立する陣営が互いを悪魔だと非難し合っているようなもので、そちらの側に立てばそちらが正義となる。だから、フィーリングが合うなら幸せになれるのでは?とポジティブに解釈してしまうが、これもキリスト教圏の人にとってはとんでもないことなのかもしれない。

 

 黒ヤギが父親を襲うシーンが面白かったくらいで、個人的にはピンと来ない話だったが、ウサギは悪魔が人を騙すときに化ける動物とか、森は悪魔の領域で、それを切り拓いて作った町は神の領域など、後でキリスト教的世界観を調べたら色々面白い。だから一家が森を恐れていたのかと納得したりもした。これらの知識を身につけておけば、欧米の映画をより深く楽しむことが出来そうだ。

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スタッフ/キャスト

監督/脚本 ロバート・エガース

 

製作総指揮 ロウレンソ・サンターナ/ソフィー・マス/マイケル・サックラー/ジュリア・ゴジンスカヤ/クリス・コロンバス/エレノア・コロンバス/アレックス・サガルチック/アレクサンドラ・ジョーンズ/ジョナサン・ブロンフマン/トーマス・ベンスキー/ルーカス・オチョア

 

出演 アニャ・テイラー=ジョイ/ラルフ・アイネソン

 

撮影 ジェアリン・ブラシュケ

 

ウィッチ(字幕版)

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ウィッチ (映画) - Wikipedia

 

 

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