★★★★☆
あらすじ
姉妹三人で暮らす鎌倉の家に、腹違いの中学生の妹が加わる。
感想
ストーリーがどうあれ、単純に美女が四人も主演で出ていれば見ていられるのだが、さらに鎌倉の風景と古民家での暮らしぶりなどの映画的要素が、気分を盛り上げてくれる。
男三人兄弟の場合でもそうだろうが、それぞれの性格はだいたい決まっている。一番上はしっかり者で、真ん中は自由奔放、一番下はマイペース。そういう役割でやって来た三人に突然もうひとりが加わると、やっぱり微妙に役割は変わってしまうのだろうか。この映画の中では、末っ子だった夏帆演じる女が一番親身に「妹」に関わっているような気がする。四女のほうが三女よりも父親の事を知っているというのも面白い設定だ。
四姉妹の中では、長澤まさみが一番おいしい役。彼女はすっかりお色気担当だ。その他の三人もそれぞれにいい演技で持ち味が出ている。
是枝作品でよく出てくる樹木希林演じる土足で踏み込んでくる年寄り。なぜ年寄りはゾッとするようなことや嫌な気分になることを平気で真顔で言ったりするのだろう。感覚が鈍くなっているからなのか、余計な気を回すと逆にややこしくなると悟っているからか。肉親との付き合いは色々な感情が入り混じって一筋縄ではいかないから、こういう人間は必要なのかもしれない。
スタッフ/キャスト
監督/脚本/編集
出演
長澤まさみ/夏帆/広瀬すず/風吹ジュン/リリー・フランキー/樹木希林/鈴木亮平/池田貴史/坂口健太郎/前田旺志郎/キムラ緑子/小倉一郎
音楽 菅野よう子