★☆☆☆☆
あらすじ
合唱部の合宿にやってきた女子高生たちは、次々と不思議な現象に襲われる。
広瀬アリス、高畑充希、伊藤沙莉ら出演。87分。
感想
合宿中の女子高生たちが次々と襲われるホラー映画だ。
序盤は不穏な気配を漂わせつつ、部員らの合宿生活が描かれる。先輩と後輩、部長と部員、教師と生徒、同じポジションを争うライバルなど、様々な感情が交錯する部内の複雑な人間関係を浮かび上がらせようとしている。だが7人の部員の名前と顔、属性を把握しきれず、いまいちよく分からない。
やがて部員たちの周囲で不穏なことが起こり始める。撮った写真が不明瞭だったり、湖に突き落とされたり、怪しい人影が横切ったりする。ただ、そんな嫌な感じが積み重なっていくというよりも、単発で散発的に起きているだけの印象だ。不安は高まっていかない。
女子高生たちの合宿の様子も、ホラー的な現象もありふれたもので、新鮮味がなくてかなり退屈だ。そもそも何も怖くない。おかげで中盤を過ぎ、ようやくホラー映画らしい展開が始まった頃には、すでに相当飽き飽きしていた。そしてその状態は最後まで続いた。
終盤は何も頭に入って来ない状態になって、気絶していたのかと思うくらい内容を覚えていない。かすかに覚えているのは、これでもかとクズっぷりを押し出してくる引率教師に白けたことくらいだ。それと、ホラーなのに明かりが煌々としているのは止めた方がいいのでは?とぼんやり思ったシーンがあった。
しかし、結局この大量殺戮が何だったのかはよく分からない。犯人がいるのか、霊的なものなのか。さすがにそれは劇中で説明があったのだろうが、どっちにしてもかなりの疑念は残りそうだ。
今でも活躍する女優たちは若い頃から光るものがあった、と確かめるには良い映画だ。そして彼女たちが高校生くらいの頃は、まだスマホではなくガラケーを使っていたのだなと、時代感覚を微調整するのにも役立つかもしれない。
スタッフ/キャスト
監督/脚本 土岐善將
脚本 三芳和幸/谷村典子
出演 広瀬アリス/吉谷彩子/高畑充希/田中美晴/柳田衣里佳/伊藤沙莉/志村玲那/てんちむ/椎名ひかり/西川風花/松澤一之/田村三郎/金山一彦
