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「コンフィデンスマンJP プリンセス編」 2020

コンフィデンスマンJP プリンセス編

★★☆☆☆

 

あらすじ

 シンガポールの大富豪が亡くなり、その隠し子を遺産相続人として探していることを知った主人公らは、自らの弟子を送り込む。

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 人気ドラマの劇場版シリーズ第2作目。124分。

 

感想

 序盤は小ネタを挟みつつ、この後のための伏線を一生懸命に張っている。だがスベリ気味でツカミはOKとは言い難かった。それからどうでもいいが、息を引き取った大富豪役の北大路欣也の肌ツヤが良すぎて、とても死人の顔には見えなかった。

 

 そしていよいよ弟子の少女を隠し子役に、自分はその母親役として富豪の家に乗り込んでいく。これを成功させるまでの過程は悪くなかったが、その後が良くなかった。後継者に相応しくないと渡してくるだろう手切れ金が目当てだったのだが、この目標自体が中途半端だし、しかも失敗してしまう。

 

 

 この後は目標を見失い、何かありそうで何もない時間がしばらく続くことになる。これは主人公らに戦うべき相手がいないのが大きいだろう。本来であれば柴田恭兵演じる執事がそうなるべきだが、なぜか別格扱いで彼らの視野には入っていない。また遺産相続を争う兄弟たちも、敵対心は見せるものの明確に戦う姿勢は示さない。おかげで何をやっているのかよく分からない時間帯になってしまった。

 

 ようやくクライマックスを迎えても、目的変更した玉璽を奪うための計画を着々と実行しているというよりも、奪えるタイミングがやってくるまでの時間をただ潰しているだけなので緊張感は全くない。ここでもとりとめのない時間が過ぎていくだけだ。

 

 終わってみれば、敵がいないものだから、本人たちも言っていたが、江口洋介演じる男を無理やり敵に仕立てて戦っただけ、後継者と偽る弟子の少女のいい人ぶりをいい話風に描いて、無駄にウェットな話を見させられただけの、この2時間は何だったのだ?と思ってしまうようなストーリーになっている。

 

 しかし、こんなにウェットな話にするのは何故なのだろうか。コンゲームにウェットな要素があるというよりも、コンゲームと見せかけた、ただのウェットな話になっている。

 

 ただ、そもそもの隠し子を探すこと自体が仕掛けの一部だったという最後のオチは悪くなかった。

 

スタッフ/キャスト

監督 田中亮

 

脚本 古沢良太

 

出演 長澤まさみ/東出昌大/小手伸也/小日向文世/織田梨沙/関水渚/瀧川英次/前田敦子/ビビアン・スー/白濱亜嵐/古川雄大/滝藤賢一/濱田岳/濱田マリ/デヴィ・スカルノ/GACKT*/石黒賢/竹内結子/三浦春馬/広末涼子/江口洋介/柴田恭兵/北大路欣也/ジャッキーちゃん

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*友情出演

 

音楽 fox capture plan

 

コンフィデンスマンJP - Wikipedia

 

 

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