★★★☆☆
あらすじ
無理やり大学の応援団に入れられてしまった青年は、 3回生の先輩に豪快な男がいることを知る。
どおくまんプロのギャグ漫画が原作、曽根中生監督。龍虎、宮下順子、伊佐山ひろ子ら出演。シリーズ第1作。99分。
感想
豪快な主人公を中心に、大学の応援団の日々を描く物語だ。いくつものエピソードを順番に描いていく構成で、学園モノの雰囲気も含めてどこか「ビー・バップ・ハイスクール」シリーズを彷彿とさせる。もちろんこちらの方が先だが。
「ちょんわちょんわ」など、謎のギャグを繰り出す主人公や、語尾に「なのねん」とつける独特の喋り方をする幹部たちなど、登場人物たちのキャラは面白い。しかしエピソード自体はいまいちだ。変わった生き物を眺める感覚で見ればいいのかもしれない。
ただ、彼らが自分たちのメンツを守るため、野球部にさっさと負けろと願ったりして、全然応援してないのは可笑しかった。駅伝でも、中継地点では見栄えよく応援するが、区間ではトラックの荷台から「さっさと走れ、ボケ。カス。」と選手の後ろからボロカスに罵声を浴びせるだけで酷かった。応援団とは?と考え込んでしまう。
ガチャガチャしているだけの印象の前半だったが、後半は主人公や団員の色恋沙汰が加わって、しっとりとした雰囲気も出てきた。まっすぐゆえにめちゃくちゃな、彼らの純情にグッとくる。決して男前ではない主人公だが、駅伝シーンやラストで団旗を持つ姿はさまになっていて、カッコよく見えてくるから不思議だ。
バンカラもまたなかなか独特な日本文化だが、日本の伝統と文化が大好きな人たちが全く持ち上げないのは不思議だ。「サムライ」は口で言ってるだけでもそれらしく聞こえて気持ちよくなれるが、「バンカラ」となると、具体的に何か実践しないと真実味が無いからだろうか。「弱きを助け、強きをくじく」とか「義理に強く、人情にもろい」とか、バンカラの精神も悪くない。
自分の知っているギャグ漫画やヤンキー漫画には、この作品からの流れを汲むものもあるのかもしれないなと、日本のカルチャー史に触れたような気にもなる映画だ。
スタッフ/キャスト
監督 曽根中生
脚本 田中陽造
出演 今井均/香田修/深見博/放駒清一(龍虎)/沢田情児/坂田金太郎/本間進/堀礼文/野崎英則/高瀬将嗣/中尾繁/檀喧太/山田順一/安部徹/神戸誠/宮下順子/江野恵一/長弘/伊佐山ひろ子/丘奈保美/島村謙次/水原ゆう紀
音楽 コスモスファクトリー
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