★★★★☆
あらすじ
各地を一人で営業で回るかつての人気カントリー歌手が、一人の女性と出会う。
感想
自ら車を運転し、営業先に乗り付けて歌を歌い、その後は酒を飲み女を見つけ、起きたら次の営業先に向かう。気楽で煩わしい人間関係もなくて羨ましくさえ感じるが、それも何年もやっていると嫌になるのだろう。人間関係に悩まされない代わりに孤独を感じ、酒に溺れるようになる。新曲を書くモチベーションもない。むなしく過ぎる日々。
そんな日常を変えるのはやっぱり人との出会いだ。一夜限りの関係でなく、ずっと会いたいと思えるような人の存在。地方回りの合間を縫って無理して会いに行ったり、新曲を書く気にさせたりと、何のメリハリもなかった日々に刺激を与えて気力を甦らせる。
それだけでなく過去の自分を見つめ直させたり、駄目な現状を変えたいという気持ちにもさせてくれる。たった一人との出会いで人生はこんなにも変わる。孤独と向き合って得るものとは違ったものを得ることが出来る。
想像していたハッピーエンドとは違うが、爽やかな気持ちになれるハッピーエンド。予想していたハッピーエンドは多分起きないだろうと思わせる状況だったが、それは仕方がない。人生において全てがうまくいくことはない。だが人はきっかけを掴んで人生を変えることが出来る。そう思わせてくれる映画だ。
スタッフ/キャスト
監督/脚本/製作 スコット・クーパー
製作/音楽 T=ボーン・バーネット
製作/出演 ロバート・デュヴァル
製作総指揮/出演 ジェフ・ブリッジス
出演 マギー・ジレンホール/トム・バウアー