★★★★☆
あらすじ
なかなか筆のすすまない女性漫画家が、少女時代を振り返る。
感想
父親は居ないか、居ても仕事をしておらず、母親に暴力を振るう。子供たちは悪い輩と付き合うようになり、やがていつのまにか両親と同じ道を辿っていく。いかにも田舎にある風景。負のループ。別に都会にもあるとは思うが、田舎には仕事がないのが大きいのだろうなと感じる。つまりお金がない。お金がないと大きな夢も見られず、現状維持に甘んじるようになる。そんな状況から主人公のように抜け出すには、それに違和感を感じられる人、考える人でないと難しい。
どうせ駄目だと簡単にあきらめるのではなく、なんとか手段を考えて行動できる人。そういった人がこのループを抜け出していく。そして困ったことに、田舎にはそれ以外の人だけが残って、ますます負のループが強化されてしまう。個人的には田舎でのんびり暮らしたいが、きっとこういう光景を見て嫌な気持ちになることは多いのだろうなという気がする。工場を誘致して仕事増やすことも大事だが、文化を育てないと魅力的な田舎にはならない。
映画の方は主演の深津絵里よりも、喧嘩をしてまで主人公を自分たちとは違う道へ歩ませようとした、少女時代の友人が全部持って行ったなぁという印象。
スタッフ/キャスト
監督/脚本 森岡利行
原作 女の子ものがたり
出演 深津絵里/大後寿々花/福士誠治/風吹ジュン/波瑠/板尾創路/奥貫薫/上島竜兵/三吉彩花/大東俊介/賀来賢人
音楽 おおはた雄一