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個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「ミラクル・ニール!」 2015

ミラクル・ニール!(字幕版)

 

★★★☆☆

 

あらすじ

 宇宙人による地球を破壊するかどうかを決めるテストで、観察対象のサンプルとして選ばれ、どんな望みも叶えることが出来る能力を与えられた男。

 

感想

 特殊能力を与えられて最初はその能力に喜ぶが、次第にそれに苦悩するようになるよくあるパターンの物語だ。物語自体はあまり重要ではなく、その流れの中でどれだけギャグを詰め込められるか、観客を笑わせられるかが勝負の映画と言える。

 

 せっかく全能の力を得たのだから、もっとでっかい望みを持てよと思ってしまうのだが、主人公が叶えるのは上司に気に入られるとか、近所の気になる女性に惚れられるとか、割と現実的な望みばかり。大金を手に入れ仕事を辞めて、自由気ままに生きるとか、世界中の女性にモテたいとかは、ベタ過ぎるということか。

 

 

 映画の中で繰り返し使われるネタとして、主人公の願い事が適切でなく、思っていなかった結果を生むというのがあった。気になる女性に崇められたいと願ったら、恋愛的な意味でなく、本当に宗教的な意味で崇められたり、死んでしまった生徒たちを生き返らせたいという意味で死者を蘇らせたいと望んだら、世界中の全死者がミイラとなって蘇ったり。これらはなんとなくプログラミングでよく起きるエラーを思い起こさせた。

 

 自分ではちゃんと命令しているつもりなのに、コンピューターが思ったような結果を返してくれないのは、大抵は自分の命令が適切でないからだ。この映画はそんなプログラミングの良い教材になりそうだ。こういったディスコミュニケーションは、プログラミングだけでなく、様々な場面で起きている。依頼した側は十分説明したつもりなのに、思ってたのとは違う事をされて激怒したりする。そういう時は相手を責めるだけでなく、自分の依頼の仕方が適切だったか、見直したほうが良い。

 

 映画は、犬が本音を語ったりする、犬関連のギャグは面白かったのだが、それ以外はそうでもなく、物足りなさが残った。

 

スタッフ/キャスト

監督/脚本/出演(声) テリー・ジョーンズ

 

出演 サイモン・ペグ/ケイト・ベッキンセール/サンジーヴ・バスカー/ロブ・リグル/エディー・イザード/ジョアンナ・ラムリー/(声)ジョン・クリーズ/(声)テリー・ギリアム/(声)マイケル・ペイリン/(声)エリック・アイドル/(声)ロビン・ウィリアムズ/ブライアン・コックス

 

ミラクル・ニール!(字幕版)

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