★★★☆☆
あらすじ
妻の依頼で探偵として浮気調査をしていた学生時代の後輩の男に、不倫をネタに関係を迫られた男。
大倉忠義、成田凌ら出演、行定勲監督。漫画原作。130分。
感想
妻に浮気調査されていた男が主人公だ。モテる男で、言い寄る女性は拒まずに受け入れ、浮気がバレても懲りずに会いに行ってしまう。そんな主人公が、探偵をしていた後輩の男に言い寄られる。
浮気をバラされたくない弱みもあり、主人公は後輩の誘いをきっぱりとは断れず、少しずつその求めに応じていく。そんな関係が続くうちに主人公の心境にも変化が訪れて…という物語だ。
いつもと違うから本物の愛と言いたいのかもしれないが、いつもと違うからいつも通りにすんなり行かなかったというだけの話だろう。相手が男だからためらってしまい、その躊躇した分だけ本当に好きなのだと勘違いしてしまった。だが、その後にたどる道は結局いつもと同じだ。
とはいえ、そんな思い込みが恋とも言える。人はいろんな理由をつけながら恋愛をしている。「好きに理由なんてない」のは、客観的に他人に説明できないような、合理的でない自分だけの意味づけをたくさんしているからでもあるだろう。
そう考えれば、二人の恋の行方はどこにでもあるような、恋愛話の延長線上にある。そしてそう見てしまうと、たいしたことは何も起きないありふれた物語だ。哀愁のある別れの後もだらだらと続くのが分かると、犬も食わない感じになってきて、勝手にしたら?と、段々どうでもよくなってきた。男女の恋愛だったら一時間くらいで終わってしまいそうな物語だ。
そして男同士の恋愛よりも、不倫しておいて離婚のために夫の浮気調査をする妻や、何年かぶりに偶然再会しただけの元恋人を後輩から奪おうとする元彼女など、彼らになぜか立ちふさがる女たちの悪意ある描き方が気になってくる。男同士の愛を特別に見せるための演出なら安易だ。
スタッフ/キャスト
監督 行定勲
脚本 堀泉杏
原作 「窮鼠はチーズの夢を見る (フラワーコミックスα)」/「俎上の鯉は二度跳ねる (フラワーコミックスα)」
出演 大倉忠義/成田凌/吉田志織/さとうほなみ/咲妃みゆ/小原徳子/小柳友/中村久美
音楽 半野喜弘
