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個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「きことわ」 2011

★★★☆☆ あらすじ 幼いころ、毎年のように同じ時間を過ごしていた女性二人が、25年ぶりに再会する。芥川賞受賞作。 感想 人間の記憶は不確かなもので、大事なことを忘れていたり、どうでもいいことを覚えていたりする。そして同じ時を過ごしたとしても、それ…

「A3」 2010

★★★★☆ 内容 一連のオウム真理教の事件について追ったノンフィクション。 感想 表現が適切かどうかわからないが面白くて、この分厚い本を一気に読んでしまった。自分の中で理解していたあの事件のストーリーが、別の物語として浮かび上がってくる。 最近良く…

「フライト・ゲーム」 2014

★★★★☆ あらすじ 任務で搭乗していた機内で、脅迫のメールを受け取った航空保安官が、乗客の中の犯人を捜索する。 感想 航空保安官なんて職業があるなんて知らなかった。外に逃げられない機内という密室の中での捜索劇。不満や疑念を募らせる乗客の中から犯人…

「アリゾナ・ドリーム」 1993

★★★☆☆ あらすじ 叔父の結婚式出席のためにアリゾナに戻った男が、知り合った未亡人とその義理の娘と暮らすことになる。 感想 抽象的なシーンが多く、正直良く分からなかった。頑張ってなんとか解釈しようとすれば出来るのかもしれないが、ちょっとしんどい。…

「しらずしらず あなたの9割を支配する「無意識」を科学する」 2013

★★★☆☆ 内容 人々の行動に大きな影響を及ぼしている無意識。 感想 単純に見たものや聞いたことまでが、実際は無意識下で処理されていることに驚く。ある文章の単語の一文字を消去したテープを聞かせても、文章の前後から推測して聞き取ることができ、しかも本…

「天使と悪魔」  2009

★★★★☆ あらすじ 次期教皇を選出する「コンクラーヴェ」が行われようとしていた時、有力な候補者達が拉致され脅迫状が送りつけられる。 感想 こんな内容の映画を作られてヴァチカンはどう思っているのだろう。ある意味心が広い。日本で仏教とか新興宗教とかを…

「キック・オーバー」 2012

★★★★☆ あらすじ マフィアの金を奪いメキシコへ逃走するが失敗し、メキシコの最悪の刑務所に入れられてしまった男。 感想 とりあえず刑務所がすごい。金さえあれば家族と暮らせるし、ドラッグから何からなんでも手に入り、まるで一つの町のよう。どこか「マッ…

「服従」 2015

★★★★☆ あらすじ イスラーム党が政権を握ったフランスで、大学教授の男が職を解かれる。 感想 こういう話にリアリティを感じるほど欧州は切実なのかと、改めて認識させられた。確かに最近の欧州のニュースはきな臭いものが多い。自分たちは衰退の道を歩んでい…

「アメリカン・ハッスル」 2013

★★★★☆ あらすじ 無罪放免を条件に、FBIのおとり捜査に協力することになった男女の詐欺師。事実を基にした映画。138分。 感想 子どものように無邪気なFBI捜査官を見ていると、おとり捜査は怖いなと思ってしまった。こんなに巧妙にやる気満々でやられると、善…

「社会はなぜ左と右にわかれるのか 対立を超えるための道徳心理学」 2014

★★★★☆ 感想 道徳は理性によるものか、直感によるものかの考察から始まり、そもそも道徳とは何を基盤にしているのか、そして保守とリベラルとはどういったものか等が、哲学から宗教、人類の進化など多岐に渡る分野を用いて広い視点で展開されており、読み応え…

「ブロークンシティ」 2013

★★★☆☆ あらすじ ある事件をきっかけにNY警察を辞め探偵となった男が、市長に妻の浮気調査を依頼される。 www.youtube.com 感想 それなりのスリルある展開だが、よくよく考えるとストーリー自体は大したことがない。 探偵が依頼人の本当の意図に気づいて義憤…

「宇喜多の捨て嫁」 2012

★★★★☆ あらすじ それぞれの視点から見た宇喜多直家。 感想 最初に、裏切り、毒殺、暗殺を繰り返した梟雄として知られる直家のイメージ通りの姿を描いておいて、そのイメージを揺らがせていく展開が秀逸。 戦いではなく、暗殺や謀殺で領地を拡大していく方法…

「イシューからはじめよ 知的生産の「シンプルな本質」」 2010

★★★☆☆ 内容 生産性を高めるための手法を語った本。 感想 生産性が高い人というのは、一つ一つの仕事をこなすスピードが早い人でも、人よりも多くの時間をがむしゃらに働いている人でもない。その時、その場所で最も重要な問題から取り組む人だ。 仕事で様々…

「一命」 2011

★★★☆☆ あらすじ 狂言切腹が流行る江戸時代、一人の男が井伊家に切腹を願い出る。 感想 序盤の展開は良かったのだが、中盤以降はイマイチ。中盤は貧しく切ない話が続き、侘びしくなる。後半にこの冷えた心を熱くしてくれるものがあれば良かったのだが、昔なが…

「ドリームキャッチャー」 2003

★★★☆☆ あらすじ 少年時代に不思議な少年と交流した経験を持つ仲間が、冬の山小屋に集まる。 感想 どんな内容の映画かよく知らないまま見始めたのだが、途中から予想もしていなかった展開となって驚いた。最初は不思議な能力を持ちながらも、それに悩んでいる…