★★★☆☆
原爆で一人生き残った娘の前に、死んだ父親が現れる。
戦後間もないから実際きっとそういう感じの人が多かったのかもしれないが、宮沢りえ、痩せすぎ。それが気になって集中できない感じ。
ほぼ二人だけのシーンで、場所も同じでまるで舞台のよう。というか舞台がオリジナルなのだが。実は父親が死んでいた、というのが物語後半に明らかになるというパターンの映画は多いが、この映画のように最初からわかってるのは珍しい。ただこれ舞台なら成立するのかもしれないが、映画だとそこまで当然のように最初からいると違和感。ただ舞台の様子を映していいるだけのような。
二人がしゃべる広島弁がいい味を出している。こういう方言というのは映画の中で独特の雰囲気を作り出す。
たくさんの人が一度に死ぬような悲惨な出来事に遭遇し生き残ってしまうと、本当は死ぬはずだったのに自分だけ生き残って申し訳ない、と思ってしまうものなのか。自分だけが幸せになっていいわけがないと。でも第三者から見たら、せっかく生き残ったのだから死んでいった人たちのためにも幸せになるべきだ、と思うのだけど。
監督/脚本 黒木和雄
原作 父と暮せば (新潮文庫)
出演 宮沢りえ
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