★★★☆☆
あらすじ
アラスカで立て続けに変死体が見つかり、州警察は唯一、監禁から逃れ保護された女性に協力を求める。実際の事件を基にした映画。
感想
女性が明らかに何らかの事件に遭っていて、犯人まで伝えているのに全く動こうとしない警察が酷い。女性の素性など言い訳の余地はあるのかもしれないが、犯人とされる男には前科だってあるのに。州警察は、監視していることが容疑者に速攻でバレて、証拠隠滅されてしまうし。挙句の果てには、数々の行方不明事件が「え、これ連続殺人事件なの?」と終盤にようやく気づく始末。お粗末にも程がある。
警察がそんなだからか、連続殺人犯にもあまりヤバさが感じられなかった。もっと日常の姿を見せて凶悪な犯行との対比をさせるとか、日常の中で狂気や計算高さを垣間見せるとか、どこかにもっと、こいつはヤバイな感を出して欲しかった。実話に基づく映画なので、実際は警察が杜撰だっただけの大したことない犯人なのに捕まらなかった、というだけなのかもしれないが。
刑事役のニコラス・ケイジと犯人のジョン・キューザックの対決も締まらない、というか物足りなかった。犯人から自白を引き出そうとする緊迫のシーンで、犯人が思わず口にしてしまった一言もちょっと弱い。それで大丈夫?と不安になってしまった。
エンディングで、刑事が犯人を追うというよりも、犯人が目撃者を捜すというよりも、警察が目撃者を追うというなんだか焦点がぼやけた映画だったなと思っているところへ、実際の被害者の写真が一枚ずつ出てきてゲンナリしてしまった。
スタッフ/キャスト
監督/脚本 スコット・ウォーカー
製作/出演 50セント
出演 ニコラス・ケイジ/ジョン・キューザック/ヴァネッサ・ハジェンズ/ディーン・ノリス /ラダ・ミッチェル/ジーア・マンテーニャ/ケヴィン・ダン/カート・フラー