★★☆☆☆
あらすじ
息子がロシアで逮捕されたと聞き、現地に向かった主人公。
シリーズ第5作。原題は「A Good Day to Die Hard」。97分。
感想
舞台設定を説明する描写が長々と続く序盤はかなり辛い。しかもロシアの悪党同士の争いの話で、どちらに肩入れする気にもならないし、もっと言えばどうでも良くて、さっさと主人公が登場してくれよと祈ってしまった。
そしてようやく主人公が登場し、息子が巻き込まれているロシア人同士の争いに介入していく。だがその最初の介入の仕方が、両者が戦っている中で息子を発見したものだから状況も分からないまま突入していく形だったので、興奮よりも大丈夫なの?と心配が先に立ってしまった。第三者の邪魔もの感が強くて、いまいち展開に気分が付いて行けない。
その後、主人公の息子がCIAエージェントであったことが分かると、ますますその気分が強くなる。見ごたえのあるアクションが続いても、主人公が余計なことをしているだけに見えてしまって、最後までどうにも気分が乗れないままだった。
そもそも息子がCIAである時点で、彼が主導権を握って動けよという話なのだが、なぜか本部と連絡を取り合うこともなく、父親に頼りきりなのが解せない。親子のコンビネーションも良くなくて、冷えた空気がずっと流れている。前作の疑似親子は上手くいっていたのに、とも思ってしまった。映画の雰囲気をシリアスなテイストにしたのも失敗だったような気がする。
ロシア人同士も主人公らとは関係なく勝手にやり合っており、どうにもちぐはぐなストーリーだ。激しく見ごたえのあるアクションの連続なのに、なぜか気持ちは冷めたままで、気分が盛り上がることなく終わってしまった。前作が良かっただけにかなり残念だ。
スタッフ/キャスト
監督 ジョン・ムーア
脚本 スキップ・ウッズ
製作総指揮/出演 ブルース・ウィリス
出演 ジェイ・コートニー/セバスチャン・コッホ/ラシャ・ブコヴィッチ/コール・ハウザー/ユーリヤ・スニギル/メアリー・エリザベス・ウィンステッド/アマウリー・ノラスコ/オルディス・ホッジ
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前作 シリーズ第4作