★★★☆☆
あらすじ
黒人街ハーレムのボスの娘が誘拐され、捜査を依頼された私立探偵。
感想
登場人物たちのファッショナブルな姿や、小粋な会話、アイザック・ヘイズの印象的な音楽に、意味なく挿入される美女とのベッドシーンと、エンターテイメントに富んだ作品。ただ50年前の当時ならいざ知らず、今見ると会話やシーンのつなぎのテンポがゆったりし過ぎているように感じて、少々だるい。
主人公に捜査を依頼したマフィアと、その娘を誘拐した敵の組織の間には、少し複雑な事情があり、それが登場人物たちの会話から断片的に浮かび上がってくるのだが、テンポがのろすぎて逆に頭にあまり入ってこなかった。今だと隙あらばスマホをチェックしたくなるくらいなので、当時とはだいぶ時間の感じ方が変わってしまったという事なのだろう。
もっさりとした調子でアクションあり、緊迫感ありの物語が展開されていく。いまいち乗り切れない感じだったのだが、ラストの、じりじりと敵に迫るシーンで引っ張ってからの、電光石火のクライマックス、そしてスカッとする台詞で気持ちよくエンディングを迎える流れは見事だった。後味は悪くない。
この映画のテーマ曲、「黒いジャガーのテーマ(Theme from Shaft)」は有名だが、曲の中盤あたりからアイザック・ヘイズが歌い出すと「サウスパーク」のキャラクター”シェフ”の姿が頭に浮かんで困った。
スタッフ/キャスト
監督 ゴードン・パークス
出演 リチャード・ラウンドトゥリー/モーゼス・ガン/チャールズ・シオフィ/ローレンス・プレスマン/アントニオ・ファーガス
音楽 アイザック・ヘイズ
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