★★★★☆
あらすじ
数々のヒット作に出演するも今は落ちぶれたハリウッド俳優は、高額でオファーされていた熱狂的なファンのパーティに出席することにする。
原題は「The Unbearable Weight of Massive Talent」。107分。
感想
「コン・エアー」などの過去作が映像として使われたり、劇中で言及されたりし、演じる主人公の名前も「ニック・ケイジ」だったりと、完全にニコラス・ケイジをネタにした映画だ。普通に劇中でニコラスと呼ばれたりもしている。
ただし登場人物たちの彼を見る目はリスペクト溢れるものがほとんどで、また本人も落ちぶれたことなんてないけどねと言い張っており、ニコラス・ケイジを貶めて笑いを取る感じになっていないのは好感が持てる。主人公を招いた金持ちのファンが引退をほのめかす彼に、素晴らしい才能があるのだから辞めないでくれ、と力説するシーンには胸が熱くなってしまった。
彼を招いた金持ちに誘拐犯の疑いがあり、主人公がCIAに強引に協力させられることになるコメディだ。映画のようにはうまくいかない彼のグダグダの任務ぶりや、過去の出演作ネタなどで笑わせてくれる。変装して犯人に接触するシーンでは、すぐにバレるのだろうと思っていたのに普通に交渉が始まってしまい、バレないのかよ、名優かよと可笑しかった。映画ネタも多く、なぜか「パディントン2」を激推しするのも面白い。
映画としてはそこそこの出来だが、全体を包むニコラス・ケイジ愛にニコニコとしてしまう映画だ。彼がちゃんとクールなニコラス・ケイジを演じているのがグッとくる。そうそう、彼はこんなヤツなんだよ、とファンなら嬉しくなるはずだ。
スタッフ/キャスト
監督/脚本 トム・ゴーミカン
製作/出演 ニコラス・ケイジ
出演 ペドロ・パスカル/シャロン・ホーガン/ティファニー・ハディッシュ/ニール・パトリック・ハリス/パコ・レオン/デミ・ムーア/デヴィッド・ゴードン・グリーン/アイク・バリンホルツ
音楽 マーク・アイシャム
登場する作品