★★★☆☆
あらすじ
自身が神と人間の間の子であると知った男は、育ての親を殺し、人間を滅ぼそうとする神を倒すことを誓う
サム・ワーシントン主演、リーアム・ニーソン、レイフ・ファインズ、マッツ・ミケルセンら出演。1981年の同名作品のリメイク映画。原題は「Clash of the Titans」。106分。
感想
半神の主人公が、復讐を果たすため、人々を助けるために、仲間と共に冒険の旅に出る。
ギリシア神話が元になっているが、神同士で争ったり、神が人間の妻を寝取ったり、人間が神を倒そうとしたりと、もう無茶苦茶だ。日本の神様とはだいぶイメージが違う。特に人間が神を倒そうとするのが印象的で、神に逆らってはいけないと信じ、権威に従順になってしまいがちな日本人との精神構造の違いが表れているような気がする。
主人公らの旅は、ベガサスが現れたり、デカいサソリに襲われたり、見れば石になるメデューサと戦ったりと、ヴィジュアル的に見応えたっぷりだ。
特にラストに登場する海の魔物クラーケンは、描き方がゴジラっぽくて面白い。爬虫類ぽいフォルムにされたり、妙に機敏にされたりと改悪されがちな海外ゴジラだが、ちゃんとニュアンスが伝わりそうな人もいるのだと頼もしさを覚えた。
神の力には頼らないと言っていた主人公が土壇場ではしれっと頼っていたり、ある場所で苦楽を共にした仲間がごっそりと死んでしまったりと、ストーリー的には粗さを感じてしまうところがある。人物描写も浅い。ラストもそうだが、映像的な興奮の割にカタルシスはあまりない。
ただじっくり描けば何十時間にもなりそうな物語なので、しっかりとしたストーリーよりも、めくるめく映像のスペクタクルで楽しませようとしたのかもしれない。その意味では成功していると言えそうだ。
スタッフ/キャスト
監督 ルイ・レテリエ
脚本 トラヴィス・ビーチャム/フィル・ヘイ/マット・マンフレディ
出演 サム・ワーシントン/リーアム・ニーソン/レイフ・ファインズ/ジェイソン・フレミング/ジェマ・アータートン/アレクサ・ダヴァロス/マッツ・ミケルセン/ルーク・エヴァンズ/イザベラ・マイコ/リアム・カニンガム/ハンス・マシソン/ニコラス・ホルト/アシュラフ・バルフム/ヴィンセント・リーガン/ポリー・ウォーカー/ルーク・トレッダウェイ/ピート・ポスルスウェイト/エリザベス・マクガヴァン/カヤ・スコデラリオ/アレクサンダー・シディグ/ダニー・ヒューストン/ジェーン・マーチ/アギネス・ディーン/ナタリア・ヴォディアノヴァ
撮影 ピーター・メンジース・ジュニア
タイタンの戦い (2010年の映画) - Wikipedia
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