★★★★☆
あらすじ
スラム街の高校バスケットチームに新しいコーチが就任する。
感想
高校時代にすごい選手だったとしても、なんであんなに自信満々でコーチできるのかは不思議なのだが、それよりも彼自身に信念があるからなのだろう。彼自身がそれまでに感じてきたことを全て詰め込んでいる。
この映画で語られているのはスポーツと教育の関係だ。プロの世界があるように、スポーツは人々を楽しませる娯楽の一つでもあるが、その役割をアマチュアの高校生に無責任に負わせてしまっていいのかという問題がある。日本でも高校野球とかがそれにあたると言える。確かにプレーする選手たちも観客が多ければモチベーションが上がり、やりがいを感じるだろう。だが多くの選手たちはそのスポーツに一生関わって生きていけるわけではない。いつかは別の道を歩むことになる。その時の彼らにどれくらいの生きる術が備わっているのか、それが重要だ。
だが周りの人々は、彼らのその後の人生などには全く無責任に選手として扱う。彼らの試合を楽しみ、宣伝に利用し、彼らを持ち上げる。選手たちも勘違いしてしまう。教師ですらそれでいいと思っているのが恐ろしい。彼らの将来を考えたコーチの行動が、多くの支持を集められない現実も厳しい。
悪い例として一人ぐらい道を踏み外すのかと思っていたが、まるで「スラムダンク」のように舞い戻って、全選手がそれぞれの思いを抱きながら戦う姿が熱い。様々な問題提起を行う映画ではあるが、単純にスポーツ映画としても楽しめる。
スタッフ/キャスト
監督/製作総指揮 トーマス・カーター
脚本 マーク・シュワーン/ジョン・ゲイティンズ
出演
アシャンティ/ロブ・ブラウン/ロバート・リチャード /リック・ゴンザレス/チャニング・テイタム/アシャンティ/テキサス・バトル
音楽 トレヴァー・ラビン