★★★★☆
あらすじ
自らが所属する組織が壊滅的被害を受けてしまった主人公たちは、巨大な麻薬組織と戦うため、アメリカの諜報機関と連携する。
「キングスマン」シリーズの第2作目。
感想
イギリスが紳士ならアメリカはカウボーイ、という単純な発想で作られた映画だ。でもその馬鹿馬鹿しさがいい。ジュリアン・ムーア演じる麻薬組織のボスが東南アジアの山中に作った「アメリカン・グラフティ」風の古き良きアメリカの街も雰囲気がある。続編として正しい展開の仕方だ。
この感じだと何やっても許される感があって、人間をミンチにしたり、ターゲットの恋人の体内に発信機を挿入したりという、割とどぎつくなりそうなシーンもポップな仕上がりになっている。何でもありで楽しませてくれる。
その分、細かい部分で気になる点はたくさんある。キングスマンの一員のくせに主人公のうっかりミスが多すぎだったり、意外とあっさり身近な人たちを殺してしまったり、チャニング・テイタムは出てきた割にはほとんど活躍してなかったりと、粗さの目立つストーリーだ。特にラストの女ボスとの対決はビックリするくらい呆気なかった。
観ている最中は普通に楽しんでいたのだが、見終わった後に冷静に振り返ると、次々と色んなことが気になりだしてしまった。ただ、これはきっとゲラゲラ笑いながら見る類の映画なので、そんな事は気にしちゃいけないし、なんならそれすらも笑いのひとネタのつもりだったのかもしれない。
テンポの良い作品で、コミカルなシーンも多いし、流れるようなアクションシーンも見ごたえがある。エルトン・ジョンの謎の大活躍も可笑しかった。しかしエルトン・ジョンは1曲ぐらいはちゃんと歌うのかと思っていたのに、替え歌をちょろっと歌っただけだった。でも本人が嬉しそうに色々やってて、その様子が面白かった。
スタッフ/キャスト
監督/脚本/製作 マシュー・ヴォーン
脚本 ジェーン・ゴールドマン
製作総指揮 マーク・ミラー/デイヴ・ギボンズ/スティーヴン・マークス/クラウディア・ヴォーン/ピエール・ラグランジェ
出演 コリン・ファース/ジュリアン・ムーア/タロン・エガートン/マーク・ストロング/ハル・ベリー/エルトン・ジョン/チャニング・テイタム/ジェフ・ブリッジス/ペドロ・パスカル/エドワード・ホルクロフト/ブルース・グリーンウッド/エミリー・ワトソン/ソフィ・クックソン/マイケル・ガンボン
キングスマン: ゴールデン・サークル - Wikipedia
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