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個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「月はどっちに出ている」 1993

月はどっちに出ている 

★★★☆☆

 

あらすじ

 タクシー会社に勤める人々の人間模様。

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 キネマ旬報ベスト・ワン作品。

 

感想

 社会の底辺と見られる人たちも色々なものを背負いながら、それでもたくましく生きている。

 

 岸谷五朗が飄々としながらも芯のある捉えどころのない男を好演している。在日だが敢えてそれを強調するでも隠すでもない。淡々としていて、そう生まれたのだからそう生きるしかないという態度がうかがえる。確かにみんな自分の生まれてくる環境を選べるわけではなく、だけど持って生まれた条件の中で生きていくしかない。

 

 

 ルビー・モレノはたしかこの映画でたくさんの賞を受賞したはずだが、どこのフィリピンパブでも見かけそうな、いかにもな雰囲気を醸し出しており納得だ。才能なのか素なのか良く分からないが、才能だとしてもやはりその後の日本映画界で生き残るのは難しかった。彼女の出来る役が限定的過ぎる。多国籍な人種が登場する日本映画なんてそうそうない。それだけ日本はまだまだ閉鎖的な社会ということが言えるのかもしれない。

 

スタッフ・キャスト

監督/脚本 崔洋一

 

脚本 鄭義信

 

原作 タクシー狂躁曲 (ちくま文庫)

 

出演 岸谷五朗/ルビー・モレノ/絵沢萠子/萩原聖人/小木茂光/遠藤憲一/麿赤児/金田明夫/内藤陳/古尾谷雅人

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音楽 石川光/佐久間正英

 

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