★★★☆☆
あらすじ
アルツハイマーに冒されてしまった女性作家と、それを支える夫。
感想
恐ろしく地味な内容の映画。何故だろう、ケイト・ウィンスレットも出ているのに。物語の重点が年老いた現在に置かれていて、若かりし頃は過去のエピソードといった感じで断片的に描かれているからに過ぎないからだろうか。男優陣に男前がいないのも大きいかもしれない。
映画「きみに読む物語」を連想させるような内容だが、こちらの方がよりリアリティがある。どんなに愛しているといっても、自分さえも認識できなくなってしまった妻に苛立ちを感じてしまったり、悲しみを覚えたり。そして年寄りが年寄りを介護している姿は痛々しく、見ていてつらいものがある。少子高齢化の進む日本でもやがて普通の光景になるのかもしれない。未婚率も高まって、しまいには介護してくれる人すらいない状態になってしまうのかもしれないが。
アルツハイマーに冒された妻が若い頃奔放だったのは分かった。だけどそんな彼女がなぜ夫を選んだのか、それが伝わってこない。なので夫に必死の看病をされていても、最後の最後まで我儘な女だなという印象になってしまっている。
スタッフ/キャスト
監督/脚本 リチャード・エア
原作 Elegy for Iris (English Edition)
製作総指揮
アンソニー・ミンゲラ/ガイ・イースト/トム・ヘドリー/デヴィッド・M・トンプソン/ハーヴェイ・ワインスタイン
出演 ジュディ・デンチ/ジム・ブロードベント/ヒュー・ボナヴィル/ペネロープ・ウィルトン/ジュリエット・オーブリー/ティモシー・ウェスト/サム・ウェスト/クリス・マーシャル
音楽 ジェームズ・ホーナー
登場する人物
アイリス・マードック/ジョン・ベイリー