★★★★☆
あらすじ
湾岸戦争の終戦直後、米軍の兵士が投降したイラク兵から謎の地図を入手する。
感想
勝利の高揚感の中、アメリカ万歳的な陽気な雰囲気で始まり、そのまま、ちょっとしたアドベンチャー感覚の金塊探しがスタート。しかし、次第に能天気さは影を潜め、シリアスな気分に支配され始める。
戦争の目的はクウェートからイラクを追い出すことだから、たしかにそれ以上のことをすると干渉になってしまう。しかし、現実を見てしまって、それでも関係ないからと見過ごすことはなかなか難しい。だからそれを伝えるマスコミが重要なのだろう。そんなマスコミも、鮮度もインパクトもない情報には見向きもしないわけだが。
結局アメリカ人は原油にしか興味が無いんでしょ、とか、アメリカ映画でそんな耳に痛いことばかり言ってて大丈夫なの?と心配になるぐらい、皮肉が散りばめられている。
紆余曲折あって、最後はめでたしめでたしで終わるのだが、色んな人達の思惑が交錯しているだけに爽快感はなく、結局こうやって世界は回っているんだな、と無常感につつまれる。
とはいえ、こういった話をダークになり過ぎず、コメディを混じえつつ描けるのはすごいな、と。
スタッフ/キャスト
監督/脚本 デヴィッド・O・ラッセル
原案 ジョン・リドリー
出演
マーク・ウォールバーグ/アイス・キューブ/スパイク・ジョーンズ/クリフ・カーティス/ジェイミー・ケネディ/サイード・タグマウイ/ノーラ・ダン/ミケルティ・ウィリアムソン/ジュディ・グリア