★★★★☆
あらすじ
亡命と引き換えに政府が追う行方不明の危険物質の情報を教えるという男を、22マイル先の空港まで護送することになったCIAの極秘部隊。
感想
CIAの極秘部隊がアメリカにあるロシア機関のアジトを襲うところから物語はスタートする。部隊のメンバーの状態や、アジト内外の様子を遠隔でモニタリングしながら作戦を実行する様子はまるでゲームをしているかのようだ。そこまで完璧に管理出来ているのに、しかも敵の不意を突いて急襲しているのに、味方に死人が出てしまうのはどうなの?と思ってしまうが。
そんな極秘部隊に所属する隊員たちはさぞや冷静沈着なエリートたちだろうと思っていたら、離婚問題で荒れ狂っていたり、女子更衣室まで押しかけてメンバーを責めたりと、精神的には皆色々と問題を抱えていそうだ。
特にマーク・ウォールバーグ演じるリーダーは、相手に執拗に詰め寄ったり、延々としゃべり続けたりとかなりヤバそうだ。ただ優秀なのは間違いないようで、頭の回転が早すぎて色々と見えてしまうという事なのだろう。頭の中は冷静なのだが行動は沈着ではない、といった感じだ。
ちなみに、そんな主人公は事あるごとに手首に巻いたバンドを引っ張って何度もパチンと鳴らす仕草を繰り返す。
先日見た「ウォント・バック・ダウン」でも登場人物の一人がやっていたなと思い出し、なんなのだろうと調べてみたら「コーピング(Coping)」というストレス対処の方法らしい。
テンポよく進行する物語だが、そこにさらに主人公がポンポンとセリフを飛ばしてくるので忙しない。必死に今何が起きているのかを理解しようとしていると、まるでエリート集団に紛れ込んでしまってついていけない、落ちこぼれの様な気分になってしまった。この状況で、軽口を叩きながら冷静に仕事をしている彼らはまさにプロのエリートだ。
次から次と何かが起こり、まったく飽きさせない展開の物語だ。その様子が時おり描かれながらも全く主人公たちに関わってこないロシア人たちの存在が気になっていたが、まさかそんな関わり方をしてくるとは。そしてそんな結末になるとは。驚かされる展開で楽しめた。
スタッフ/キャスト
監督/製作/出演 ピーター・バーグ
製作/出演 マーク・ウォールバーグ
出演 イコ・ウワイス/ジョン・マルコヴィッチ/ローレン・コーハン/ロンダ・ラウジー/ニコライ・ニコラエフ/テリー・キニー/CL
音楽 ジェフ・ルッソ
マイル22(R15+)【字幕版】 | 映画 | 無料動画GYAO!