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「海馬 脳は疲れない」 2002 

海馬―脳は疲れない (新潮文庫)

★★★☆☆

 

内容

 脳科学者と糸井重里による「海馬」を中心とした対談。

 

感想

  脳は疲れない、心臓のように24時間活動している、というのはよく考えてみると不思議だ。それなら心身を休ませているとされる睡眠というのは何なのだ、必要ないじゃないか、と思ってしまう。

 

 脳は睡眠中に、起きていた間にインプットされた様々な情報を整理しているという。その証拠とも言えるのが「夢」を見ることだ。昼間に得た様々な情報を組み合わせてみたりして、記憶する情報の取捨選択をしている。外部からのインプットを極力遮断するために睡眠が必要だということだ。逆に言うと眠らないと、インプットされた情報が整理できずに、オカシクなってしまうということなのかもしれない。

 

 

 二人の対談の中で糸井重里がいい役割を果たしている。脳科学に対して素人の立場を崩さず、無邪気に質問することで、脳科学者の本には書かれないような内容の話を引き出して面白くなっている。巻頭や時々挿入されるイラストがわかりやすいのも良い。

 

 自分にストッパーを設けず、ものの見方も固定せず、様々な経験を重ねれば、自分が思っている以上に飛躍的に成長できるっていうのは、なかなか希望が持てる考え方だ。

 

著者

池谷裕二/糸井重里

 

海馬―脳は疲れない (新潮文庫)

海馬―脳は疲れない (新潮文庫)

 

 

 

登場する作品

メメント (字幕版)

エレファント・マン [DVD]

猿の惑星 ― Planet Of The Apes (初回限定盤) [DVD]

マルコヴィッチの穴 (字幕版)

赤い航路 [DVD]

モーツァルト : 2台のピアノのためのソナタ・ニ長調

千と千尋の神隠し [DVD]

論語 (岩波文庫 青202-1)

聖書

ツァラトゥストラかく語りき (河出文庫)

 

 

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