★★★☆☆
内容
ブログの収入で生活の糧を得ることに成功した著者が取り組んできたことと、そこから得た知識や考えを紹介する。
感想
時々思いついたことをチョロっとブログに書いて、それだけで生活していけるなんて羨ましいよなと思ってしまうが、実情はそんなことはない。記事を量産し、さまざまな試行錯誤をし、普通の会社員と同じくらい働いている。しかもそれでも収入は数万円なんてこともある。ブログに甘い夢を見ている人にとっては、その厳しい現実を知るのに良い本かもしれない。
個性が大事とか様々なアドバイスが語られているが、中でも一番重要なのは「失敗を恐れない」ということだろう。失敗を恐れて何もしないのではなく、何度失敗してもそれでも諦めず挑戦し続ける姿勢が大事。著者はスマホ普及の波に乗って成功したとのことで、たまたま運が良かっただけのようにもみえるが、実際はそれまでにブログがうまくいかなくてもあきらめず、何度も繰り返しチャレンジしたからだ。一度の失敗で懲りて手を引いていたら絶対に成功しなかった。そして、もしスマホ普及の波に乗れなかったとしても、これを繰り返していれば、いずれは何か別のテーマで成功したはずだ。
なので諦めなければいつかは成功するということだ。ただ、成功に到達する前に自分の寿命が尽きてしまう可能性があるのが不安ではあるが。
巻末にはブログ飯でやっていくと宣言して会社を辞めた著者を支えた奥さんの文章が載っているが、これは必要だったのだろうか。「旦那はワシが育てた」的な文章が鼻につく。夫婦間ではそういう関係が成り立っているのだろうから別にどうでも良いのだが、奥さん自身に語らせるより、著者が語ればよかったのではないだろうか。何様なの?と思ってしまった。それでも結果は出しているので、何にも言えないわけだが。
著者
染谷昌利
登場する作品