★★★☆☆
あらすじ
裏社会の組織で働く男が、自宅マンションの向かいに住む女と知り合う。
感想
復讐を企む主人公の男。目的を果たす事だけに意識を集中して日々を過ごす。ひたすら暗い陰鬱な展開。そして、徴兵を経験しただけなのに、異常に高いパフォーマンスの仕事っぷり。
女が男に惹かれるのは理解できるが、互いに闇を抱えていて共感するものがあったとしても、男が簡単に気を許して素性を明かすのは軽率な気がする。そこが徴兵だけの経験不足ということなのか。
復讐という作業はネガティブなもので、それに成功したとしてもマイナスがゼロになるだけで、ようやくスタート地点に戻ったということでしかない。取り組んでいる間は自分の事ではなく、終始相手の事を考えているわけで、相手のために生きているとも言える。それでも復讐を果たさないと気がすまない状況があることは理解できるが、出来るだけ自分のために生きたほうがいい。
最後まで暗い印象を払拭できない映画だったが、主人公と同様に組織で働く友人が、無駄に有能な所が唯一面白いところだったかもしれない。
スタッフ/キャスト
監督 ニールス・アルデン・オプレヴ
脚本/製作 J・H・ワイマン
出演
ノオミ・ラパス/テレンス・ハワード/ドミニク・クーパー/イザベル・ユペール/アーマンド・アサンテ/F・マーリー・エイブラハム/アンドリュー・スチュワート=ジョーンズ