★★★★☆
あらすじ
感謝祭の日を共に過ごしていた田舎町の２家族だが、目を離した隙に幼い娘たちが行方不明になってしまう。
感想
子供達の行方を追う刑事役のジェイク・ジレンホールがいい。大抵こういうのは同僚がいて、会話をして心情を明かしながら物語が進むのだが、今回は同僚らしき人間もおらずたった一人で黙々と仕事をこなしていく。彼の心情が吐露されることはほぼないが、必ず犯人を見つけ出すという執念が伝わってくる。
自分の娘が行方不明になり、犯人らしき人間はいるが見つからない。娘は生きているはずだと思いながらも進捗はなく、ただ時間だけが過ぎていく。こんな状況になったら、ただじっと待っているのはとんでもなくつらい状況だ。そんな状況で自分ができることを、と考え行動した父親の気持ちは理解できる。彼の取った行動は際どいというか完全にアウトだが、無邪気に非難はできない。事件解決にあまり関係なかったような気もするが、よく考えると彼の行動がなかったら解決していなかったかもしれない。
２つの家族のそれぞれの子供が行方不明になっていて、1人の子供だけが発見されるというのも複雑な状況だ。それまでは２つの家族は同じ状況にいたのに、突然全く別の状況に置かれてしまう。共に喜ぶことも励ますこともできなくなり、気まずい空気が流れる。
刑事を惑わす容疑者が多すぎる印象もあるし、最初の捜索で気づいても良さそうなものだと思ったりもするが、緊迫感があって見応えがあった。たくさんのRXボックスが並んだ部屋が出てきたのも非常にタイムリーだ。2時間半という上映時間も長く感じず楽しめた。
スタッフ／キャスト
監督 ドゥニ・ヴィルヌーヴ
製作総指揮 エドワード・L・マクドネル／ジョン・H・スターク／ロビン・マイジンガー／マーク・ウォールバーグ／スティーヴン・レヴィンソン
出演 ヒュー・ジャックマン／ジェイク・ギレンホール／ヴィオラ・デイヴィス／マリア・ベロ／テレンス・ハワード／メリッサ・レオ／ポール・ダノ／ディラン・ミネット／ウェイン・デュヴァル／レン・キャリオー／デヴィッド・ダストマルチャン／デニス・クリストファー
音楽 ヨハン・ヨハンソン
