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個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「緋文字」 1850

緋文字 (光文社古典新訳文庫)

★★★☆☆

 

あらすじ

 行方不明の夫を持つ女が、他の男と関係を持って出産したことにより、共同体社会から罰せられ、罪の証として「A」の字を常に身につけるよう強制される。

 

感想

 そもそも夫が行方不明で、もう死んでるんじゃないかと噂になっているくらいだったら、別に他に男を作ってもいいんじゃないかという気にもなるが、厳しい。まだ社会的基盤がしっかりしていない新大陸だから、厳格にしておかないと色々とまずいことになるという懸念からくるものなのかもしれないが。

 

 しかも、罪の印として「「A」という文字を常に身につけておくように」と言われて、ちゃんと言われたままに身につけておく人間は、それだけで善良で真面目な人間だということが分かるのだから、もうそれで許してやれよ、とも思う。本当に悪い人間というのはそういうことすら無視する人間なのだから。たった一度の過ちで一生それを背負って行かなければいけないというのはつらい。

 

 

 ただ、緋文字を身に着けて、罪を犯した人間だという事実を常に晒すことによって、罪を贖うかのように自らを律して生きるようになり、強くなるというのは面白い。女と同様に罰せられなければいけないのに言い出せなかった不倫相手の男が、罪の秘密を持ったことによって弱っていくのと対象的だ。知られたくない秘密なんてなるべく無い方が良いという事だ。

 

 序文が80ページほどあって、ここで心が折れそうになった。それから、タイトルの「緋文字」は原題の「スカーレット・レター」の直訳なのだが、それと随分イメージが違ってくる。「スカーレット」や「レター」は馴染みがある言葉だが、「緋文字」なんて日本語使ったことがないから異常に古臭い印象。もっと良い邦題がみつからないなら、タイトルは「スカーレット・レター」のままでも良いような気がする。

 

著者

ナサニエル・ホーソーン

 

緋文字 (光文社古典新訳文庫)

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緋文字 - Wikipedia

 

 

登場する作品

Works of Alexander Pope (English Edition)「教区牧師P・Pの回顧録」

The Annals of Salem: From Its First Settlement (Classic Reprint)

ナサニエル・ホーソーン短編全集III「本通り」

Chronicles of England Scotland and Ireland

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