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「ウォーリアー」 2011

ウォーリアー(字幕版)

★★★★☆

 

あらすじ

 父親の暴力が原因で離散し、互いにわだかまりを抱えた兄弟が、それぞれの思いを胸に総合格闘技の大イベントに出場する。

 

感想

 前半は父親と弟、兄とその家族という2つの物語がほぼ交わることなく描かれる。そこで今は離散した家族に何が起きたのかが明らかにされていく。

 

 ここではアル中で暴力をふるう父親から逃れるために、母親と共に家を出た弟が、父親と再会して戸惑うのが印象的。父親はかつての行いを反省し、教会に通い禁酒を続けている。きっと長い間、頭の中にあった父親像とは違ってしまっている。嫌味の一つでも言ってやろうと思っていただろうにそれすら出来ない。自分の中で作り上げたその人のキャラクターが実際は違っていたりすると、なぜか腹立たしくすら思うこともある。人間は勝手なものだ。

 

 

 後半は大会のシーン。正直、わずか16人しか出られない大会に兄弟2人が出れる可能性なんてほぼ無いと思うのだが、まぁそこは映画なので。一応、スパーリングで出場予定者をボコボコにしてるし、もう一人はけが人の代理の元UFC選手なのでそれなりの理由はある。

 

 ここからはロッキー的な面白さ。戦っている姿を見るだけで熱くなれる。やっぱりこういう時は圧倒的強さの人間よりも、窮地に立たされつつもなんとか勝つ選手の方が盛り上がる。そして、ほぼその他の選手のことは描かないで兄弟2人の戦いだけを描くのも何気にえらい。

 

 兄弟と父親がこの大会で揃い、大会中にも色々あるのだが、最後の試合でそれらをすべてをまとめてきたのは凄かった。そして潔く終了。気持ちいい。描かれなかった後日譚は、色々なパターンがあるだろうが、きっと悪い事にはならないだろうという安心感があって爽やかな気分になれる。

 

スタッフ/キャスト

監督/脚本/原案/製作 ギャヴィン・オコナー

 

出演 ジョエル・エドガートン/トム・ハーディ/ジェニファー・モリソン/フランク・グリロ/ニック・ノルティ/ケヴィン・ダン/ブライアン・カレン/サム・シェリダン

 

撮影 マサノブ・タカヤナギ

 

ウォーリアー(字幕版)

ウォーリアー(字幕版)

 

ウォーリアー (映画) - Wikipedia

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