★★★★☆
あらすじ
クセの強い住人たちが住むホテルで一人の男が死亡し、FBI捜査官が調査のためにやってくる。
感想
自分をビートルズのメンバーだったと吹聴する男など、変な人物ばかりが住まうホテル。ロビーではそんな住人たちがおしゃべりに興じている。社会的には孤立している人たちではあるが、楽しそうで悪くない。そんな彼らの小用をこなすのが主人公の知的障害を持つ男。
そして、主人公が思いを寄せるのがミラ・ジョヴォヴィッチ演じる女。ホテルの住人が死亡した事件を調べるためにメル・ギブソン演じるFBI捜査官がやって来たことで、二人の距離は縮まっていく。
映画は事件の真相解明というよりも、主人公の恋を中心に描かれていく。おとぎ話的ともいえる幻想的な雰囲気で、抽象的に見えるシーンも多い。ただそれが全然嫌ではなく、見ていて心地よさすら感じる。ミラ・ジョヴォヴィッチの美しさもそれに大きく貢献している。
彼女の為だったらなんだって出来る、という主人公の純粋で一途な想いがひしひしと伝わってきた。オープニングがエンディングにつながる構成も見事。
スタッフ/キャスト
監督/製作 ヴィム・ヴェンダース
原作/製作/音楽 ボノ
出演 ジェレミー・デイビス/ミラ・ジョヴォヴィッチ/メル・ギブソン/ピーター・ストーメア/アマンダ・プラマー/ジミー・スミッツ/グロリア・スチュアート
音楽 ジョン・ハッセル/ダニエル・ラノワ/ブライアン・イーノ