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「喜びも悲しみも幾歳月」 1957

喜びも悲しみも幾歳月

★★★★☆

 

 灯台守の男とそこに嫁いできた女の人生。

 

 灯台がある場所というのは当然、陸地の端っこで大抵が人里離れている。そこで仕事をし、生活をしなければいけない灯台守には、退屈や孤独とどのように付き合うかが大事になってくる。

 

 そのような職業だからなのか、灯台守の男たちが奥さんが実家に帰っていて寂しいとか、奥さんが戻って来るのが嬉しいとか、素直で無邪気に奥さんに対する愛情を口にしあっているのが意外な気がした。この時代の男たちはもっと寡黙で不器用かと思っていた。

 

 そのような異動で僻地を転々とする暮らしでも、子供の出産や成長といった人生のイベントは起こり、戦争の影は忍び寄る。他の灯台守たちも同様で、互いに協力し合い、助け合って乗り越えていく。彼らの絆の強さは、灯台守達がまるで一つの家族のようにすら思わせる。

 

 あまり彼らの仕事ぶりは描かれておらず、実際どんな仕事をしていたのかはよくわからないが、主人公たちの口ぶりからはその仕事に対する誇りを感じることができる。普通の人には彼らの仕事にピンとこないが、漁師たちに宴会で上座に案内され、酒を注がれるシーンからも、海に関わる仕事をしている人たちからは敬意を持たれていたことが良く分かった。

 

  今では日本の灯台は全て無人化して灯台守はいなくなったという。きっと定年を迎えて辞めるだけでなく、仕事がなくなって辞めた人もいただろう。日本の各地にいた灯台守たちはその後どのように仕事から離れて行ったのかも気になった。

 

監督/脚本/原作 木下惠介

 

出演

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高峰秀子/中村賀津雄/田村高広/仲谷昇/有沢正子/北竜二/夏川静江/桂木洋子/小林十九二

 

喜びも悲しみも幾歳月
 

喜びも悲しみも幾歳月 - Wikipedia

 

 

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