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個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「アン・ハサウェイ/裸の天使」 2005

アン・ハサウェイ/裸の天使 [DVD]

★★★★☆

 

あらすじ

 ヒップホップカルチャーに憧れる富裕層の高校生グループが、スラム街に出かける。

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 原題は「Havoc」。

 

感想

 簡単に言うと、何不自由なく満ち足りた生活に退屈したお金持ちのお嬢さんたちが、刺激を求めて貧民街に出かけたら痛い目にあった、という話だ。だが考えてみれば当たり前の話で、貧しいながらも必死に生きている人たちの町に、面白半分でお金持ちが遊びに来たら、そりゃ地元の人たちはいい気分がしない。

 

 お金持ちの子どもたちのヒップホップごっこは見ていて痛々しいものを感じるが、彼らにもヒップホップ文化を楽しむ自由はあるわけで、他人がどうこう言うものでもない。ギャングたちの悪さに憧れる子どもたちだが、きっと彼らの両親の方が無意識的に搾取や差別など、もっと大きな意味であくどいことをやっている可能性があるのは皮肉なことなのかもしれない。

 

 

 毎日が楽しくないという主人公たちが、つまらないと文句を言っているばかりでなく、楽しくするために自ら行動をとった事もどちらかというと賢い行いという気もする。ただし、自らの行動のアクセルとブレーキを上手く操る必要がある。必要以上に怖気づいてもいけないし、無謀に突き進んでもいけない。主人公の友人はブレーキをかけることができなかった。

 

 しかしどう考えてもバランスの悪い賭けをなぜ引き受けたのだろう。大胆すぎるというか、奔放すぎるというか、無謀すぎるというか。それだけ退屈な日々に鬱屈としていたということなのだろうか。

 

 ひとつの町で自分たちとほとんど接点のない集団が存在していることは、良いことなのか悪いことなのかよくわからなくなる。無理やり混ぜてもダメだろうし、そのままだと社会が分断されていく。今回は接点を持つことで悪いことが起きたが、互いに良い影響を与える交流というものもあるのかもしれない。

 

スタッフ/キャスト

監督 バーバラ・コップル

 

脚本/原案 スティーヴン・ギャガン

 

出演 アン・ハサウェイ/フレディ・ロドリゲス/ビジュー・フィリップス/レイモンド・クルス/シリ・アップルビー/マイク・ヴォーゲル/ジョゼフ・ゴードン・レヴィット/レイモンド・クルス/マット・オリアリー/マイケル・ビーン/ローラ・サン・ジャコモ/アレクシス・ジーナ/チャニング・テイタム/ジョシュ・ペック

 

音楽 クリフ・マルティネス

 

アン・ハサウェイ/裸の天使 - Wikipedia

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