★★★★☆
あらすじ
雑誌編集部に、死刑判決を受けて控訴中の男から手紙が届く。
感想
ピエール瀧とリリー・フランキーが楽しそうに見えるのは気のせいだろうか。演技とは分かっているけども、実に生き生きとしているように見える。
ピエール瀧演じる男のような人間はたしかに怖いが、遅かれ早かれ捕まるのが目に見えている。だがリリー・フランキーが演じているような男は、なかなかその尻尾を見せず捕まらないのでたちが悪い。実際にこの事件でも、共犯者の上申書がなければ発覚しなかったわけだし。見ているだけでは収まらず自分もやりたくなって、しかも誰よりも一番酷いことをするという暴行シーンがヤバさを表していた。
こういう事がきっと今現在もどこかで人知れず起こっているのだろうと思うと恐ろしい。警察が事件を見逃していたというのも地味だがかなり怖い。
記者が事件を調査・取材している所から、いつの間にか犯行当時へと切り替わり、冒頭のシーンに繋がっていくという展開は上手かった。ただ、記者の母親と奥さんのありがちな話は必要だったのか。この恐ろしいのにどこかで面白がってしまっている人々の気持ちを、奥さんに代弁させたかったのだろうか。
スタッフ/キャスト
監督/脚本 白石和彌
脚本 高橋泉
出演
ピエール瀧/リリー・フランキー/池脇千鶴/小林且弥/ジジ・ぶぅ/白川和子
音楽 安川午朗