★★☆☆☆
あらすじ
テロリストにより命を奪われてしまった天才科学者である夫の意識を人工知能にアップロードした妻。
感想
余命少ない夫に対して、できることがあるなら何でもしたい、残せるものがあるのなら何でも残したい、という気持ちはすごく分かる。それに記憶や意識だけを取り出して保存すれば、死後もまるでその人がいるかのように話をすることができる、というのもなんとなく出来そうな気がする。
だが死後に保存した意識に様々な情報や知識を吸収させたら、もうそれはその人ではないのではないかという気もしてしまう。なんとなく話し方や考え方は似ているがもうその人ではなく、モノまねをする人でしかないのではないかと思ってしまう。そうなるとよく似てはいるけど、全く違う人ということなる。
映画では人工知能が能力を増強した人間を操るようになり、関係者が危険性を感じるようになる。しかし、なんでそんな余計なことをしてしまったのかなと思ってしまう。単純に病気や怪我を直してあげるだけでいいのに、余計な機能を付け加えるから警戒される。それも妻への愛ゆえなのかもしれないが、良かれと思ってやっていることでも必ずしも喜ばれるわけではないことというのは意外とたくさんあって、難しいところでもある。
もう一つ気になったのは、国がテロリストと協力し合うのは問題ないのか、という事。他の地域ではテロリストに資金援助しているなんてことはあるみたいだが。しかしテロリストも自分たちのテロ活動によってこんな事になったわけで、皮肉な展開ではある。
全体的に、眠気を誘うような非常に退屈な映画だった。結局、どんなにすごくても相手は所詮コンピューターだから、派手なアクションの戦いなんて難しいのかもしれない。退屈でも名作と呼ばれる映画もあるわけだが、この映画は深みが足りない。
スタッフ/キャスト
監督 ウォーリー・フィスター
製作総指揮 ダン・ミンツ/エマ・トーマス
出演
レベッカ・ホール/ポール・ベタニー/ケイト・マーラ/キリアン・マーフィー/コール・ハウザー/クリフトン・コリンズ・Jr/ジョシュ・スチュワート
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