★★★★☆
あらすじ
テロリストによりホワイトハウスが占拠され、大統領らが人質に取られる非常事態に、1年前まで大統領の警護をしていた男が一人で立ち向かう。
感想
テロリストたちが、圧倒的な力であっという間にホワイトハウスを制圧してしまうのは圧巻だ。アメリカ人にとってはショッキングな映像なのかもしれない。ただ、よく考えると正体不明の戦闘機が首都近くまで気づかれなかったり、ホワイトハウス周辺で不審者や不審車両を野放しにしていたりと、そんな訳はないのだが、勢いがあるので上手く誤魔化せている。
そんな見事な手腕のテロリストたちに立ち向かう一人の男。不慮の事故を悔いて今は別の仕事をしているが、元々はホワイトハウスで大統領の警護をしていた男だ。ホワイトハウス内のことは知り尽くしている。そして一人ずつ敵を倒していく。
なかなかの緊迫感だが、これも仲間が次々と行方不明になっているのだから、テロリストのリーダーはちゃんとケアしろよと言いたくなる。でも自分たちの目的を果たす事ができるなら、そんなことは些事だと思うのも分からなくはないが。特に目的を果たせるなら自分たちがどうなろうと構わないと思っているのなら尚更だ。
このテロに対応するため、大統領代理を中心とした組織が設けられるのだが、ここでの陸軍参謀総長の暴走ぶりが印象的だった。主人公が止めろと言っているのに無謀な作戦を強行し、失敗したら逆ギレ。まさに軍部の暴走だ。それでもアメリカはちゃんとコントロールが取れているから良い。日本だったらこの時点で軍部に主導権が移っているだろう。
そして朝鮮半島の緊張を背景にしているのに、映画の中での日本の存在感の無さは異常だった。韓国、北朝鮮、ロシア、イギリス等の動きは注目されるが、日本は完全無視されている。これは良いこととも悪いこととも言えるわけだが。日本まで登場させると映画的にややこしくなってしまうから、という苦しい言い訳でなんとか納得してる。国家と一体化してしまった特定の人にとっては、自尊心を保つのが難しいかもしれない。
主人公にブルース・ウィリスのような愛嬌はないが、「ダイ・ハード」的に楽しめる映画になっている。
スタッフ/キャスト
監督 アントワーン・フークア
製作/出演 ジェラルド・バトラー
製作総指揮 ボアズ・デヴィッドソン/マーク・ギル/アヴィ・ラーナー/ハイディ・ジョー・マーケル/ピーター・シュレッセル/トレヴァー・ショート
出演 アーロン・エッカート/リック・ユーン/アンジェラ・バセット/アシュレイ・ジャッド /ディラン・マクダーモット/メリッサ・レオ/ロバート・フォスター/コール・ハウザー/ラダ・ミッチェル
編集 ジョン・ルフーア
エンド・オブ・ホワイトハウス 【字幕版】 | 映画 | 無料動画GYAO!
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