★★☆☆☆
里帰りをしていた女子大生が、ひょんなことから一人の青年と出会う。
タイトル的にひと夏の青春の1ページみたいな、若い二人の物語が展開されるのかと思っていたのだが、全然違って、様々な人物の色々なエピソードがときにすれ違いときに重なり展開していていく、人生って不思議だね、みたいな映画だった。
残念ながら様々なエピソードにあまり共感できないというか、感情移入できず、冷めた目でしか見れなかった。登場人物が多く描ききれてなくて、急に兄妹愛を見せつけられても、自分の親族に関する複雑な思いをぶつけられても、急にハイロウズの曲をかけて爽快感出されても、知らんがな、と他人事にしか思えなかった。
そもそも自転車とか車とか水着とか花火とか盗んでばかりで手癖が悪すぎ。その割には悪人に描かれているわけでもなく、バチが当たるわけでもなく、当人たちは何も悪いことなんてしてないですよみたいな顔して良いエンディングを迎えている。かと思えば、恋人と一晩を過ごした女子高生は、父親に一晩中追いかけ回されている。それってそこまで悪いこと?何このアンバラスな世界観。
コメディだからギャグだからと言われそうだけど、全然笑えない。ずっと心の中にわだかまりが残ったままだ。
監督/脚本/製作 飯塚健
出演 野波麻帆/古屋暢一/今井雅之/きたろう/香坂みゆき/堀口文宏/川本成/山田辰夫/ルー大柴/西尾季隆/嵯峨根正裕/具志堅用高