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個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「メモリーズ・コーナー」 2012

メモリーズ・コーナー(字幕版)

★★★☆☆

 

あらすじ

 阪神大震災15周年の事業の一環として、フランスからやって来た女性記者は、視察した被災者用のアパートに住む一人の男が気になり、取材を始める。

 

感想

 震災で起きた悲しい出来事についての物語だろうと予想していて、その予想は当たったのだが、方向が全然違った。震災時の話ではなく、それが元で起きた震災後のさまざまな悲しい出来事の一つ、「孤独死」について取り上げられている。

 

 ただこの「孤独死」のニュアンスが違っていて、看取る人もなく人知れず死ぬ、ではなく、寂し過ぎて死んでしまった、という事になっている。例のウサギは寂しいと死んでしまうと同じニュアンス。

碧いうさぎ

碧いうさぎ

 

 

 でもこの言葉を聞いて、センチメンタルに捉えてしまう外国人がいてもおかしくはない。登場する二人の主要日本人男性がミステリアスだったり、少しジャパニーズホラー感のある展開だったりと、いかにもフランスから遠い異国の地ジャパンを想像して描いたような内容。きっと日本人以外の人が観たなら、特に違和感は感じないのだろう。

 

 そういった部分はあるにしろ、遠い日本で起きた震災についてのニュースに共感を示し、物語を生みだしてくれたということはありがたいことだ。それはこの映画の主人公のように、わざわざ海外から取材にやって来て、それを伝えてくれる人がいたからでもある。確かに、大震災が起きて打ちひしがれている時に、危険だし自己責任だからと誰も取材に来ず、世界中に実情が知られず無視されていたら、さらにつらい思いをしていたかもしれない。

 

 

スタッフ/キャスト

監督/脚本 オドレイ・フーシェ

 

出演 デボラ・フランソワ/西島秀俊/阿部寛/塩見三省/倍賞美津子

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メモリーズ・コーナー(字幕版)
 

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