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「今日子と修一の場合」 2013

今日子と修一の場合

★★☆☆☆

 

あらすじ

 離婚して一人で東京に出てきた女と、少年刑務所から出所したばかりの男。二人の故郷で東日本大震災が起こる。

 

感想

 枕営業がバレて夫の実家から追い出された女と、殺人を犯した男。二人とも故郷に戻りにくい事情があるのは分かるのだが、それにしてもリアクションが悪すぎる。震災が起きて津波が襲ったということを聞けば、普通は居ても立ってもいられないと思うのだが、何故か二人はあまり関心がないようなぼーっとした印象。

 

 一応、男の方は人知れず悲しみをこらえているという表現はしているのだが、まるで取ってつけたかのよう。ちなみに男が刑務所に入ることになった事件もちょっとベタ過ぎて、火サスかと思った。その他にもこの映画にはベタなシーンが多い。

 

 女の方はと言えば、地震の際に事件を起こしてしまうのだが、そのくだりは必要だったのだろうか。無駄に情報量が多い。こちらも一応、それのせいで震災に気が回らなかったということなのだろうが。

 

 

 震災からかなりの時間が過ぎてから、ようやく二人は故郷に戻ってみようと思いたつ。それまで全く接点のなかった二人の人生がここで初めて交錯する。かといって言葉をかわすでもなく、ただすれ違うだけ。

 

 震災という人々の心に大きな傷を残した出来事をちゃんと描こうとした事については評価できるが、結果はいまいちだった。描くのはそこまでハードモードの人たちでなくても良かったのではないだろうか。子供を探す安藤サクラ演じる女が、知らないおばちゃんと見つめ合うシーンがクライマックスの泣けるシーンのつもりだったのだと思うが、全くピンとこなかった。

 

スタッフ/キャスト

監督/脚本 奥田瑛二

 

出演 安藤サクラ/柄本佑/和田聰宏/カンニング竹山/平田満/宮崎美子/柴田理恵

 

音楽 稲本響

 

今日子と修一の場合 - Wikipedia

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