★★★☆☆
あらすじ
世界中に蔓延したウィルス。感染者を排除しようとする政府に対し抵抗活動を行っていた女は、政府の開発した最終兵器を奪うことに成功する。
感想
ウィルスが蔓延する世界。感染者が迫害されていく様子は、まるでナチスのユダヤ人迫害を見ているよう。人々は感染しないよう使い捨ての手袋を常備したり、訪問者が感染者じゃないか異常に警戒しなければならず、生きづらそうな世界になっている。
ウィルスに感染し、夫を失い流産したミラ・ジョボヴィッチ演じる主人公。一人で敵をなぎ倒していく圧倒的な強さ。ただ、奪った最終兵器が彼女の母性本能を刺激したのか、敵味方関係なくなってしまって暴走しているだけに見えてしまい、その強さも今いち気持ちよくない。大義がないというか。
CGを多用した凝った映像の中で繰り広げられる怒涛のアクション。たしかに凄いことは凄いのだが飽きてくる。もう少し緩急があると良かったのかも。ただラストの暗闇の中で炎の光だけを頼りに対決するシーンはなかなかで、最後に盛り返した感はある。
もうひとつの問題点はラスボスがあまりパッとしなかったこと。やはり憎たらしいほどの存在感のあるラスボスじゃないと、主役も輝けない。
大義のない私情によって地味なラスボスを倒しても、こちらは盛り上がれず、ただの傍観者になるしかなかった。
スタッフ/キャスト
監督/脚本 カート・ウィマー
出演 ミラ・ジョヴォヴィッチ/キャメロン・ブライト/ニック・チンランド/ウィリアム・フィクナー