★★★☆☆
あらすじ
ウィルスが蔓延し地下に逃れた人類が、発生当時のウィルスのありかを突き止める使命を服役囚に与え、過去に送り込む。
フランスの短編映画「ラ・ジュテ」にインスパイアされて作られた作品。
感想
ウィルスや謎の集団、精神病棟等、おどろおどろしい様々なもので包んであるが、本質はタイムスリップものだ。現在と過去を行き来しながらどう話がつながり、辻褄が合っていくのかを楽しむ物語といえる。
こういうタイムスリップで過去に戻る物語は、原因を突き止めて事件を防ぐことで未来を変える、というのが定番だ。だがこの映画は過去に行ってウィルスを手に入れ、現在に戻ってワクチンを作る事を目的としているのが興味深い。つまり、ウィルスの蔓延は防ぎようがなかったとしている。
それから、送り込む先が96年のはずだったのに90年だったり、第一次大戦中に送り込んだりしてしまううっかりミスが発生しているのだが、歴史的にはそれすらも折り込んでいることになっている。この手の映画なのに運命論が全体を支配しているのが面白い。
色々と細かい描写に凝っているので、何度見てもきっと新しい発見がありそうな、深みのある映画に仕上がっている。
スタッフ/キャスト
監督 テリー・ギリアム
出演 ブルース・ウィリス/マデリーン・ストウ/クリストファー・プラマー/デヴィッド・モース/ジョン・セダ/フランク・ゴーシン/H・マイケル・ウォールズ
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