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個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「チェイサー」 2008

チェイサー(字幕版)

★★★★☆

 

あらすじ

 風俗嬢たちが同じ男に派遣された後に行方不明となったことから、男の居所を探し始めた風俗業を営む元刑事。

 

感想

 韓国のデリヘリは、デリヘル嬢が自ら車を運転して男をピックし、一緒に男が指定する場所に向かうのか。無駄な知識が一つ増えた。しかし、それではこの映画のように女性の行方が分からなくなる恐れもあるし、何台も車が必要になるので効率が悪いなと、これまた意味のない経営上の問題点を考えてしまった。

 

 映画は連続殺人犯が捕まり自白するも、決定的な証拠がないため警察は焦り、また元刑事の主人公は独自に捕まった風俗嬢の居所を探す、という展開。犯人が核心部分はボヤかしたり、女刑事にその片鱗を窺わすような態度を取ったりはしているのだが、もうちょっと決定的なヤバさを見せて欲しかった気はする。犯人の意図がよく見えなくてモヤモヤする部分があったのだが、実際の連続殺人犯も常人では理解できないような態度を見せるものなのかもしれない。

 

 

 そして警察も十分な証拠を得られないのは仕方がないにしても、せめて犯人の住んでるところくらいは突き止めろよ、とは思った。それで釈放してしまったら、もうどこにいるのか分からなくなってしまう。

 

 それから、何度か主人公が犯人や関係者を追って、狭い路地を走り回るシーンがあるのだが、とても映画的だなと感じた。狭いのでスピード感があるし、行く先に何が待ち構えているかわからないし、どこから何が飛び出してくるかわからないというハラハラ・ドキドキ感があるからか。

 

 映画は大詰めを迎え、ハッピーエンドで終わることもできたはずなのに、そんなきれいな終わり方を期待する観客を打ちのめすような無慈悲な展開が待っていた。途中で子供が出てきて主人公と心の交流をしたりして、ベタなことをやっているなと思わせといて、この仕打ちは性格が悪い。どんよりした気分になってしまったが、すごいの見ちゃったなという気分にもさせられた。

 

スタッフ/キャスト

監督/脚本 ナ・ホンジン

 

出演 キム・ユンソク/ハ・ジョンウ/ソ・ヨンヒ/キム・ユジョン/チェ・ジョンウ/キム・ソニョン

 

チェイサー (2008年の映画) - Wikipedia

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