★★★☆☆
あらすじ
野外労務中に喧嘩をして手錠でつながれた囚人二人は、成り行きで脱走してしまう。
ローレンス・フィッシュバーン、スティーヴン・ボールドウィン、サルマ・ハエックら出演。別邦題は「脱獄者/手錠のままの逃亡」。98分。
感想
成り行きで逃亡犯になってしまった囚人二人の物語だ。その日が初対面で険悪な関係だったが、背後に巨大な陰謀が潜んでいることが判明し、協力するようになる。
仲良く喧嘩するバディものといったところだが、それほど二人が噛み合っていない。スティーヴン・ボールドウィン演じる男が何かと映画の話を持ち出すところや、ハッカーなので銃の扱いなど通常の犯罪行為に不慣れなところは面白いのだが、それが掛け合いでさらに面白くなることはない。
また、コミカルさを出そうとしているくせに、親友や恋人をあっさりと殺してしまい、笑えない空気にするのもよく分からない。二人がやたらと本気で殴り合うのも引いてしまう。ユーモアとバイオレンスの配合バランスが悪い。
サルマ・ハエック演じる若い女が、脱走犯の二人に脅されても平然としているのは可笑しかった。また、ハッカーの男が「俺のパソコンはメモリ16MBで高速だぜ!」と自慢するのは時代を感じて可愛かった。
登場人物が多すぎるし、ありきたりの陰謀話だし、アクションもそれなりだしで、いろんな要素が雑に詰め込まれた印象の映画だ。だが好意的にとらえれば、バラエティに富んで飽きさせないとも言える。サントラも良く、尺も100分未満なので、暇つぶしにはそんなに悪くないかもしれない。
スタッフ/キャスト
監督 ケヴィン・フックス
脚本/製作総指揮 プレストン・A・ホイットモア二世
出演 ローレンス・フィッシュバーン/スティーヴン・ボールドウィン/ウィル・パットン/ロバート・ジョン・バーク/サルマ・ハエック/ロバート・フックス/ヴィクター・リヴァース/デヴィッド・デュークス/ケン・ジェンキンス
音楽 グレーム・レヴェル

