★★☆☆☆
あらすじ
親しくしていた重役の女性上司との間に溝ができ、追い込まれていく女。2010年のフランス映画「ラブ・クライム 偽りの愛に溺れて」のリメイク版。
感想
上司役のレイチェル・マクアダムスが、かなりの大企業の重役を務めるには若すぎる感がある。ただ、彼女の美貌や露出度多めの服装などが、いろんな手を使ってその地位まで登りつめただろうことを窺わせる。部下の手柄を横取りすることなんて朝飯前、というところか。
そしてその部下である主人公もそう考えると若い。部下と言っても個室を与えられているので、地位としてはかなり高いところにいる。大企業で重役にこんなに若い女性が二人もいたら、日本だったらリアリティゼロだが、舞台となるフランスでは違和感がないということなのだろうか。
ちなみに彼らの会社が扱っていたのは、パナソニックのELUGAの広告だった。ELUGAはもう今は亡きスマホかと思ったら、インドでは生きているようだ。

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映画は、いい関係だった女性上司が、主人公が頭角を現し始めた途端、執拗な嫌がらせを始める、というもの。ただこの女性上司は、最初からそんなことをしそうな雰囲気が満々だったので、突然豹変されても全然驚きはなかった。でしょうね、としか言いようがない。
そしてこの上司も何がやりたいのか、良く分からない。主人公と仲良くしていたのも、有能だから仕事上使えると思ったからなのか、個人的な趣味なのか。自分の地位を脅かし始めた主人公に始めた嫌がらせも、ただパワハラをしたかったのか、辞めさせたかったのか、何を求めていたのかが良く分からない。何もかもが思い通りにならなければ気が済まない、という歪んだ心がそうさせたのかもしれないが、重役にまでなった人間にしてはやることが稚拙だ。
当然主人公はやられっぱなしではないのだが、主人公のターンになったのが曖昧だし、あっさりと上司はやられてしまうしで、どこに注目をして映画を見れば良いのか、すごく曖昧なままでエンディングを迎えてしまった。作り手の力の入れどころがどこかよく分からず、見ているこちらは気持ちがずっと落ち着かないまま、時が過ぎていった。
スタッフ/キャスト
監督/脚本 ブライアン・デ・パルマ
原作 ナタリー・カルテール/アラン・コルノー
出演 レイチェル・マクアダムス/ノオミ・ラパス/カロリーネ・ヘルフルト/ポール・アンダーソン/ライナー・ボック/ベンヤミン・サドラー/ポリーナ・セミオノワ
音楽 ピノ・ドナッジオ
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