BookCites

個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「ジェラシーゲーム」 1982

ジェラシー・ゲーム [Blu-ray]

★★★☆☆

 

あらすじ

 北海道を旅する若いカップルと中年の夫婦。旅の途中でひょんなことから互いのパートナーが入れ替わってしまう。

 

感想

 旅の途中に喧嘩して別行動になった二組のカップルが、互いの相手を拾ってそのまま旅を続ける。北海道を車とバイクで旅するロードムービー的な側面もあり、雄大な大自然というよりも昭和の風俗や街の風景が興味深い。店に並ぶ商品や着ている服、乗っている車など、ディテールに目がいってしまう。スマホやコンビニなんてなかった時代だが、この時代はこの時代で面白そうではある。

 

 タイトルそのままで、相手を交換したカップルが、互いにジェラシーを掻き立てるゲームに興じる物語だ。しかし別の相手といながらも結局は皆、元のパートナーの事を常に意識している。そして新しい相手に新鮮さを感じながらも、しばらくすればまた同じ倦怠感に包まれることに感づいている。

 

 

 目的地の札幌にたどり着き、楽しかったねとゲームを終了して元のパートナーのもとに戻っていくのかと思いきや、意外な展開が待っていた。しかし振り返ってみると、ちゃんとそれを匂わせるような出来事が前振りとしてあったし、高橋ひとみ演じる若い女が段々おかしな感じになっていたしで、ちゃんと伏線はあった。ハッピーエンディングじゃない終わり方は、この時代の風潮とも言えるかもしれない。

 

 高橋ひとみは、顔のパーツの加減を少し間違えれば可愛くなくなってしまうという危うさに、若さの脆さも加わって、かなりの存在感が出ている。彼女が妊娠したと男に告げるシーンの動きは、ただの美人がやったら面白シーンになってしまっていたはずだ。彼女がやっても若干そんな感じはあったのだが、そんなことをやりそうな危険な雰囲気があるおかげで、コミカルシーンにならずに済んだという印象だ。

 

スタッフ/キャスト

監督 東陽一

 

出演 夏木陽介/大信田礼子/村上弘明/高橋ひとみ/浜田友里子

 

ジェラシー・ゲーム - Wikipedia

ジェラシーゲーム(R15+) | 映画 | 無料動画GYAO!

 

 

bookcites.hatenadiary.com

bookcites.hatenadiary.com