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「恋のロンドン狂騒曲」 2010

恋のロンドン狂騒曲(字幕版)

★★★★☆

 

あらすじ

 熟年離婚した元夫婦と離婚寸前の娘夫婦の恋模様。

 

感想

 老いに抗い若さを追い求め、若い女性と結婚した元夫、スピリチュアルな世界にのめりこむ元妻、勤め先のボスに惹かれる娘、その夫で一発屋となることを恐れつつ隣人の美女に思いを寄せる作家。それぞれどこかを間違えてしまっているような人物ばかりが登場する。

 

 映画はそんな彼らの新しい恋模様がユーモアを交えて描かれていく。バイアグラが効いてくるのを待つアンソニー・ホプキンスや両想いかと思っていた相手の想定外の言葉に唖然とするナオミ・ワッツなど、クスりと笑わせられる。

 

 

 特にナオミ・ワッツのパートが面白くて、離婚のショックでスピリチュアルに走ってしまった母親の面倒を見て、新作の出来を気にする夫を思いやり、収入が不安定なので子供が欲しくても作れず、と殊勝に頑張っていたのに全然報われない。最後にはそれまで庇っていた精神世界にのめりこむ母親に対して、ついにブチ切れて悪態をつきまくる姿には思わず笑ってしまった。

 

 そして、他の皆が現実世界でもがき前進するも、最終的には思わぬ落とし穴に嵌まり込んでしまった一方で、現実世界を見ないで空想世界に一人浸っていた元妻だけが幸せを手に入れることが出来たというのは皮肉な結末である。結局何が人生を左右するかは分からないし、馬鹿げたように見えることが人生を好転させる事もあるということだ。

 

 作家の男が自宅の窓からいつも見ていた隣の建物に住む美女と暮らすことになり、今度は彼女の部屋から自分がもともと住んでいた部屋にいる妻を眺めるシーンは何か印象的だった。隣の芝生は青く見えるというか、別の角度から物事を見るとまた違って見えるというか、そんなことに気づかせてくれる。

 

スタッフ/キャスト

監督/脚本

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出演 ナオミ・ワッツ/ジェマ・ジョーンズ/ジョシュ・ブローリン

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ルーシー・パンチ/フリーダ・ピントー/アントニオ・バンデラス/ロジャー・アシュトン=グリフィス/ポーリーン・コリンズ/ユエン・ブレムナー/アンナ・フリエル/アヌパム・カー/クリスチャン・マッケイ/テオ・ジェームズ/(声)ザック・オース

 

恋のロンドン狂騒曲(字幕版)
 

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