★★★☆☆
あらすじ
大失態をしてクビになり、チベットで修業をしていた元スパイは、数年ぶりに呼び戻され、英中首脳会談の警備を任される。
ローワン・アトキンソン主演、ロザムンド・パイクら出演。シリーズ第2作。原題は「Johnny English Reborn」。101分。
感想
スパイコメディーの第2弾だ。前作はオールドスタイルのスパイ映画をパロディしたオールドスタイルのコメディーといった趣だったが、今作では最近のシリアスな雰囲気のスパイ映画を今風にパロディしたものになっている。洗練されてはいるが、その分ギャグが伝わりづらくなってしまった。あまり笑えない。
久々に戻った諜報機関がなぜか東芝に買収されていたり、トイレで敵と格闘していたら部外者がやってきて、誤魔化すために変な時間が流れたりと、細かい部分でクスリとさせるシーンはあるのだが、大爆笑してしまうようなシーンは無い。
目的地の場所が分からないからと、ヘリなのに案内標識に頼って延々と道路上を飛んで行くシーンは分かりづらかったし、改造されてハイスピードが出る車椅子のシーンもそんなに疾走感がなく、常にどこか物足りない。面白くなりそうだがそうなっていないのは、演出に問題がありそうだ。また主人公と新しい相棒とのコンビネーションもどこがぎこちなく、噛み合っていない。
かなり低調な展開が続いて若干しんどかったが、クライマックスでようやく面白くなってきた。なんだかんだで緊張感が高まったせいもあるのだろうが、これまでのシーンが伏線として効いてくるのが大きい。回収されていく伏線に、大して面白くないのに我慢して見てきて良かったと報われた気持ちになる。
ジェームズ・ボンドのような大げさなアクションも見応えがあり、ラストのエリザベス女王に対する不謹慎ネタも笑えた。なんだか丸め込まれているような気がしてしまうが、終わりよければすべて良しだ。
さらにエンドロールで流れる曲、Rumerの「I Believe in You」もボンド映画のエンディング曲のようだったし、その後の主人公の料理シーンも楽しく、終盤にこれでもかと畳み込んでくる。尻上がりに調子が良くなるコメディ映画だ。
スタッフ/キャスト
監督 オリヴァー・パーカー
脚本 ハーミッシュ・マッコール
出演 ローワン・アトキンソン/ジリアン・アンダーソン/ドミニク・ウェスト/ロザムンド・パイク/ダニエル・カルーヤ/リチャード・シフ/ティム・マッキナリー/バーン・ゴーマン/伊川東吾
ジョニー・イングリッシュ 気休めの報酬 - Wikipedia
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