★★☆☆☆
あらすじ
諸外国の進出に頭を悩ませていた清朝は、国威発揚のために獅子王大会の開催を決める。そしてそれに参加することになった主人公、黄飛鴻(ウォン・フェイフォン)。シリーズ第3作。
感想
前半は主人公とヒロインである叔母とのラブコメ要素が強めの展開だ。積極的なヒロインと奥手の主人公がイチャイチャしているだけのシーンを見続けることになる。ただ終盤になると、忘れ去られてしまったかのようにこの恋愛要素には一切触れなくなるのだが。
ところで、中盤にヒロインが突如一人でどこかに旅立ってしまおうとしていたのは、理由が良く分からなかった。
肝心のアクションは、獅子舞による戦いが中心となっている。だが正直、この獅子舞の戦いをどう楽しめばよいのかがよく分からなかった。ルールもよく分からないので、序盤は何をしているのかすらよく理解できなかった。それに皆が獅子舞の衣装を身につけているので誰が誰だかもよく分からず、分からないことだらけで面白みを感じられなかった。
そんなわけでジェット・リーもアクションではあまり見せ場がなかったような印象だ。元は敵の一味だったが大けがをして見捨てられ、助けてくれた主人公の仲間となった「鬼脚」という男だけが唯一おいしい目立つ役どころだった。「鬼脚」という名前もいい。
その鬼脚が大けがをした場面。つながれていた馬たちが解き放たれて、人ごみの町中を疾走するのだが、高倉健の「君よ憤怒の川を渉れ」のワンシーンを思い出してしまった。あの映画は中国でも大ヒットしたので、意識しているのかもしれない。これは香港の映画だが。
それから敵役は、普段は横柄で威張り散らしているのだが、窮地に立つと恥も外聞もなく卑屈な態度を取るような男だ。いかにもな小物キャラかと思ったのだが実はそこそこ戦えるのを知って、強いのにいざとなるとプライドをかなぐり捨てられるなんて、本当はかなりの人物なのでは?と逆に思ってしまった。
ラブコメと獅子舞の戦いが好きな人は楽しめそうな映画だ。
スタッフ/キャスト
監督/脚本/製作/音楽 ツイ・ハーク
製作総指揮 レイモンド・チョウ
出演 ジェット・リー/ロザムンド・クワン/ホン・ヤンヤン
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ 天地争覇 - Wikipedia
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登場する人物
黄飛鴻/李鴻章/西太后
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次作 シリーズ第4作