★★★☆☆
あらすじ
麻薬の所持・密売の容疑でトルコの刑務所に収監されたアメリカ人。実話を基にした物語。
感想
麻薬の所持・密輸によってトルコで拘束された主人公。現地で刑に服すことから逃れるためにあらゆる手段を講じるも、うまくいかずに結局収監されてしまう。本人は絶望的な気分だろうが、外から見てると実際に密輸しようとしたわけだし、残念だけど当然な判断と言わざるを得ない。明らかな冤罪なら同情できるのだが。
さらに言うと、こんな国の法律に裁かれる筋合いも従う必要もないと言っているようで、彼らの傲慢さを感じる。そのために金で不当に解決しようとしたりと、自分の国だったらしないような事でも平気でしている。
その後は刑務所内の様子が描かれる。確かに非人道的な事が行われているが、これはまた別の話。海外で刑務所に入らなければいけないようなことをするなという教訓にはなる。残り数日になった主人公の刑期が直前に突然、30年に延長されたのは流石に精神的ダメージがでかかったとは思うのだが、確かに所持だけでなく密輸もしようとしていたわけだしなと、これまた残念だけど妥当な判断だろう。
映画半ばで、同じく収監されていた他のアメリカ人らと脱獄を試みるシーンが出てきて少しワクワクしたのだが、尻すぼみで終わってしまった。現実はそう甘くはない。主人公は精神的にどんどんと追い詰められていき、彼を取り巻く状況は悪化し、映画は次第に重苦しい雰囲気に包まれていく。
もはやこれまでかと思っていたら、いきなりの呆気ない結末。喜ぶべきなのかもしれないが、でも犯罪を犯したのは事実なのにと複雑な気分。逆にモヤモヤとしてしまってスッキリしない。
スタッフ/キャスト
監督 アラン・パーカー
脚本 オリバー・ストーン
出演 ブラッド・デイヴィス/アイリーン・ミラクル/ランディ・クエイド/ジョン・ハート/ポール・L・スミス/ボー・ホプキンス/マイク・ケリン
ミッドナイト・エクスプレス (映画) - Wikipedia
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