★★★☆☆
あらすじ
かつてのコンビが復讐のためと捜査のため、それぞれの目的をもって麻薬密輸組織に近づく。
「ワイルド・スピード」シリーズ第4作。原題は「Fast & Furious」。
感想
シリーズ第一作目のメインキャスト、ポール・ウォーカーとヴィン・ディーゼルが再び揃い、原点に立ち返ったような映画になっている。ただ、走り屋的なマニアックな話題はほぼなくなって、カッコいい車がたくさん登場するカーチェイス主体のアクション映画といった趣になっている。一般受けを狙った感じだ。
一作目のラストで別れた二人の主人公が、目的は違えど麻薬組織のボスに近づくために、再びタッグを組むようになる流れは熱かった。互いの素性は知っているので友人のように振る舞うわけではないが、それでも互いを認め合って信用している。素っ気ない態度の中にもちゃんと絆が見えた。
ストーリーは、組織に潜入した二人が運び屋の仕事をしてボスに近づく、といった割とありふれたプロットだ。平凡と言えば平凡なのだが、しっかりと伏線が張られていて物語自体はよくできている。その中で何度か激しいカーチェイスシーンが用意されていて、それが見どころと言えるだろう。
どのアクションも迫力があったが、序盤のガソリン運搬車の襲撃シーンが派手で激しく、しかも分かり易くて見ごたえがあった。その他も悪くない。ただクライマックスでポール・ウォーカー演じる警官が乗るスバル車があまりカッコよくなかったのが残念だった。これは単なる好みの問題だが。
エンディングで警官のはずの主人公が見せる行動がむちゃくちゃで驚いてしまったが、これはこれで面白い。今後のシリーズの行方を予見させるようなニヤリとさせる結末だった。肩ひじ張らずに気楽に見られる娯楽作品に仕上がっている。
スタッフ/キャスト
監督 ジャスティン・リン
製作/出演 ヴィン・ディーゼル
出演 ポール・ウォーカー/ミシェル・ロドリゲス/ジョーダナ・ブリュースター/ジョン・オーティス/ラズ・アロンソ/ガル・ガドット/シェー・ウィガム/ライザ・ラピラ/テゴ・カルデロン/ドン・オマール/サン・カン/グレッグ・サイプス/ロン・ユアン/ロバート・ミアノ
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