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「パンとバスと2度目のハツコイ」 2018

パンとバスと2度目のハツコイ

★★★☆☆

 

あらすじ

 パン屋で働く女性の前に、かつての初恋の男性が現れる。 

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感想

 なんとなくのんびりとした、ゆるい空気の中で進行する物語だ。悪く言えば、はっきりとしない、煮え切らないぬるい映画で、見る時の気分によって印象が変わりそうだ。心がささくれ立っているときに見るとイライラするかもしれない。

 

 主人公は、数年付き合った恋人のプロポーズを断り、別れてしまう。今は相手の事が嫌いではないが、将来は分からないから、という理由だけで。恋人もちょっと反論するのだが、すぐに納得してそれを受け入れる。

 

 

 この映画の登場人物たちは万事がそんな調子だ。感情に任せてやりすぎたり、何もできずに落ち込んだりということがない。ただただ現状を受け入れ、それに身を任せている。映画の冒頭に少し感情をむき出しにするシーンがあったくらいか。

 

 でもだからといって、彼らはただ状況に流されているわけではなく、ちゃんと自分の意志ははっきりと示す。あまり自分の感情は表に出さずに衝突を避け、スマートな関係を築こうとしているという事か。最近の若者はこんな感じなのだろうか。

 

 とはいえ、主人公はその気もないのに深夜に自分の部屋に初恋の相手を誘ったり、初恋の相手は既婚の異性と二人きりで会っているようだし、あまりに男女の関係を中性的に描いている印象で、何となくファンタジー感がある。これも一つの世界観かもしれないが、どうにもぬるく感じてしまって、ついていけない。

 

 登場人物たちの強い意志が感じられず、感情の起伏もほとんどない展開だ。内容は理解できたつもりだが、鑑賞中の自身の心の置き所が良く分からず、どうにも落ち着かない。映画がとても長く感じた。自分の心がささくれ立っているのかもしれない。

 

 

スタッフ/キャスト

監督/脚本 今泉力哉

 

出演 深川麻衣/山下健二郎/伊藤沙莉/志田彩良/安倍萌生/勇翔

 

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登場する作品

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