★★★★☆
あらすじ
逮捕した大物マフィアの裁判で証人に立つ愛人の警護を命じられた刑事。
感想
建ち並ぶバラック小屋を破壊しながら車で坂を下っていく冒頭のシーンが凄い。犯人を追うためとはいえ、いくら何でも無茶しすぎだ。実際にそんなことをしたらめちゃくちゃ世間に叩かれそうだ。しかもそこには住人たちがいるわけで、数人の犠牲者が出ていてもおかしくない感じだったが、安全対策はちゃんとされていたのだろうかと、余計な心配までしてしまった。
そのまま続けて二階建てバスにぶら下がってのアクションと、スタートから全開で楽しませてくれる。急停車したバスから人が吹っ飛んでくるのも凄かった。
その後はマフィアの愛人と主人公の恋人を交えて、コミカルな雰囲気となる。マフィアの愛人を演じていたのはブリジット・リンだったと観た後に知ったが、この人が映画「恋する惑星」で謎の女を演じていた人かと個人的に感慨深かった。主人公の恋人を演じるのはマギー・チャンで、こちらもウォン・カーウァイ監督作品に出演している。
基本的には楽しい雰囲気で映画は進んでいたのだが、途中から急激に熱くシリアスに変化していく。あまりにもシリアスになり過ぎて、戸惑う気持ちがないわけではなかった。ここからは敵の策略にはまり、同僚殺しの濡れ衣を着せられた主人公の、怒りの復讐劇といった様相になる。少しブルース・リー映画っぽくもある。
クライマックスはデパート内での敵の一味との対決だ。冒頭以来、少しおとなしくなっていたアクションが、また一気に派手になる。ジャッキーのアクションが凄いのは勿論だが、マギー・チャンが敵をショーウィンドウごとバットで殴りつけるシーンが面白かった。それ怪力のキャラがやるやつでしょと。ワイルドだ。
最後は、終始クールだった署長が熱い心を垣間見せ、主人公との信頼関係を感じさせるような粋なエンディングだった。この署長はいいキャラクターだ。最後の主人公はちょっとやり過ぎかなと思わなくもないし、いささか唐突に終わり過ぎの感もあったが、トータルで見れば十分に楽しめる出来の映画だった。
スタッフ/キャスト
監督/脚本/出演
製作総指揮 レイモンド・チョウ
出演 ブリジット・リン/マギー・チャン/トン・ピョウ/ロバート・ロー
ポリス・ストーリー シリーズ ポリス・ストーリー/香港国際警察 【字幕版】 | 映画 | 無料動画GYAO!
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